ローズ・アブソリュート
アロマ・エッセンシャルオイルと期待される効果効能紹介

女性サポートにも嬉しい「花の女王」

ローズアブソリュート(Rose Absolute)photo by Patrick Nouhailler

ローズ・アブソリュートとは

香水などの原料となる香料植物の代表格と言える薔薇(バラ)。日本でもラベンダーと同等かそれ以上によく用いられる存在で、老若男女問わず香りをイメージしやすい香料の一つでもあるでしょう。ローズは“花の女王”や“香りの女王”とも称され、女王の名に相応しい圧倒的な存在感・陶酔感を感じさせる香りとして古くから人々に愛され続けています。古代エジプトの女王クレオパトラが愛した香りとしても知られていますし、古代ギリシア・ローマでは愛の女神に関わる花として大切にされたとも伝えられいます。紀元前から薔薇の香油も作られており、伝説ではクレオパトラがユリウス・カエサルを歓待した時にもバラの香油を利用したと言われています。

後の中世では「バラの花の美しさ・香りは人々を惑わす」として教会がダブー視した時期もあるのだとか。その反面、肌を若く保つと信じられ“若返りの薬”や“不老長寿の媚薬”として熱烈な支持者も多かったのだとか。現在でもバラの香りやローズオイルは女性の心と身体のサポートに優れた存在であると考えられています。ちなみにローズには確認されているだけでも300以上の成分が含まれており、10~15%くらいは未知の微量成分だとも言われています。組成成分が多いことは特有の素晴らしい香りとなるだけではなく、心身のサポートという点でも重要なのではないかと言われています。

ローズ・アブソリュートとローズ・オットーの違い

香料として用いられるローズオイルは大きくローズ・アブソリュートとローズ・オットーの2つに分けられます。この“オットー(otto)”は水を意味するトルコ語からきており、その名の通り水蒸気蒸留法で抽出された精油(エッセンシャルオイル)のことを指します。対してアブソリュートは溶剤を使って香りを移したもの指します。
古い時代にはダマスクローズ(ブルガリアンローズ Rosa damascena)を水蒸気蒸留した精油をローズオットー・キャベッジローズ(Rosa centifolia)から溶剤抽出されたものをローズアブソリュートと、使用するバラの種類も決まっていたようです。しかし現在は材料植物の種類ではなく、抽出方法によってローズオットー・ローズアブソリュートと分けることが多くなっています。

⇒ローズ・オットーはこちら

ローズ・アブソリュートはジャスミンなどと同じく、溶剤を使って香りを移したものですから厳密に言えば「精油」ではありません。低濃度に希釈した場合はさほど問題はないと言われていますが、抽出に用いる溶剤の関係から肌に使うのを避ける方もいらっしゃいます。皮膚利用については若干の懸念があるとも言われていますが、香りという点で見るならば水蒸気蒸留では取り出すことのできない成分が抽出できる・デリケートな香り成分が熱による損傷を受けないため濃厚で深い香りを持つというメリットもあります。バラの香気成分でもあるフェニルエチルアルコールが多いので、ローズアブソリュートの方がバラの美しい香り芳香浴で満喫したい方・精神面への働きかけを期待する方には適していると考えられます。

またローズを原料とした精油(エッセンシャルオイル)やアブソリュートは採油率が非常に低く、高価な事でも知られています。溶剤を用いて抽出するローズアブソリュートの方がローズオットーと比べると採油量が多く価格も少し安くなることから広く利用されています。どちらにせよローズオイルはゼラニウムやパルマローザなどと混ぜ合わせる・合成物質を加えるなど、偽和が容易にできてしまうことから偽物が多いことも指摘されています。ローズオットーもアブソリュート低温で固まる性質があり、冷蔵庫に入れると半固形状になります。冷蔵庫に入れても固まらないものは、あまり品質の良くないもので可能性が高いでしょう。

基本データ

通称
ローズ・アブソリュート(Rose Abs.)
学名
Rosa centifolia
もしくはRosa damascenaなど
別名
Rosa centifolia:プロバンスローズ、モロカンローズ、ハンドレッド・ペタルド・ローズ
科名/種類
バラ科バラ属/低木
主産地
フランス、ブルガリア、インド、モロッコ、トルコなど
抽出部位
抽出方法
有機溶剤抽出法・冷浸法(アンフルラージュ法)
オレンジ~赤茶色
粘性
高い
ノート
ベース~ミドルノート
香り度合い
強い
代表成分
フェニルエチルアルコール、シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、オイゲノール
おすすめ
芳香浴・アロマバス・マッサージ・スキンケア・ヘアケア

濃密で深みのある、陶酔感をもたらす甘い薔薇の香り

こんなお悩みにオススメ

【精神面】

  • 気分の落ち込み・無気力
  • 不安・悲観・自信喪失
  • ストレス・緊張・神経疲労
  • 幸せな気分になりたい
  • 前に進む勇気が欲しい
  • 気持ちを安定させたい
  • 気持ちのリフレッシュ・リセット

【肉体面】

  • PMS・更年期障害
  • 月経不順・生理痛
  • 子宮機能のサポート
  • 花粉症の軽減
  • 肌のアンチエイジング
  • ニキビ予防
  • 抜け毛防止・育毛

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ローズ・アブソリュートに期待される効果・効能

心への作用

ローズオイルは人間関係のトラブルやショック・挫折による自信の喪失など心が傷ついてしまった時のサポートによく用いられています。成分的にもフェニルエチルアルコールのほか鎮静作用や抗うつ作用などが期待されるモノテルペンアルコール類を含むため、気持ちを落ち着けたりストレス・緊張などを軽減する働きも期待できるでしょう。

ローズ・アブソリュートは鎮静作用のほか、気持ちを明るく前向きにしてくれる高揚作用を持つオイルとも言われています。鎮静・高揚の両作用を持つことから気分の落ち込み・悲観・嫉妬・妬み・不安などネガティブな感情や閉ざされた心を解きほぐし、気持ちを明るく安定した状態に導いてくれると考えられています。沈んでしまった気持ちを切り替えたい時や、問題を乗り越え前へ進む勇気や強さが欲しい時のサポートとしても役立ってくれそうですね。そのほか主成分であるフェニルエチルアルコールには記憶力を高める効果があるという報告もあるようです。

恋愛関係のお悩みにも…?

古くから愛を司る花と考えられていたローズ(バラ)は催淫作用があるとも考えられています。特にローズ・アブソリュートは溶剤抽出法で損なわれる成分が少なく濃厚な香りを持つことから、特に催淫作用が高いと言われており性的トラブルの改善サポートに効果が期待されています。不感症や男性のED(勃起障害)にも効果が期待できますから、ベットサイドアロマとして利用してみても良いでしょう。

催淫作用についてはさておきローズ・アブソリュートは精神的な働きかけに優れていると考えられていますから、メンタル面からコンプレックスや過去の記憶などを乗り越える手助けをしてくれる可能性もあります。心を癒やす香りと言われていますから、過去の失敗や失恋を引きずって新しい恋を上手に進められないときのサポートととしても期待できるでしょう。

体への作用

ローズ・アブソリュートは溶剤抽出でボディマッサージ等の利用にさほど適してはいないため、身体への働きかけに関してはローズ・オットーよりも劣ると考えられています。期待されている作用としては免疫調整作用や強脾・強肝作用、血液浄化などがあり、花粉症対策や二日酔い軽減などに役立つのではないかという見解もあるようです。

そのほかローズはホルモンバランス調整作用や子宮強壮作用などがあるとされ、女性の身体への働きかけに優れた存在とされています。このためローズ・アブソリュートもローズ・オットーも月経前症候群(PMS)・更年期障害・月経不順・月経過多・少量月経・生理痛などあらゆる女性の悩みや不調の軽減に取り入れられています。ローズ・アブソリュートはメンタルサポートが得意と考えられていますから、特にPMSや更年期障害など精神的不調を伴う女性の不調に効果が期待できるでしょう。

その他作用

肌への働きかけ

ローズオイルは肌の新陳代謝を高めることで肌細胞の再生を促し、肌のターンオーバーを整える・シミを予防するなど働きがあるとされています。収斂作用(肌・毛穴を引き締める働き)が期待できることからシワやタルミなどの肌老化予防に、フェニルエチルアルコールやモノテルペンアルコール類には抗菌作用があることと合わせてニキビ対策などにも取り入れられています。

そのほか毛細血管を収縮させる働きがあり強壮に役立つとも言われていますが、微量残留している溶剤などの関係から肌に刺激を与える可能性も指摘されています。スキンケアやマッサージなど肌のケアをメインに利用する場合や、敏感肌の方・残留溶剤が気になる方は水蒸気蒸留法で抽出されたローズオットーの使用が進められています。さらに刺激が少ないフローラルウォーター(芳香蒸留水)もありますから、肌の状態等に合わせて選ぶようにして下さい。

髪への働きかけ

バラの香りの主成分であるフェニルエチルアルコールは、毛乳頭細胞死を抑制する“ウイント5a(Wnt5a)”という生体内蛋白質の一種を増加させる働きがあることが慶応大学とノエビア化粧品の共同研究で報告されています。このことからフェニルエチルアルコールは育毛剤等の製品にも配合されています。ローズ・アブソリュートもフェニルエチルアルコールを55%~70%程度と多く含むことから、抜け毛防止・育毛サポート効果が期待されています。

ローズ・アブソリュートの利用について

相性の良い香り

同系統のイメージを持つフローラル系・オリエンタル系の香りと相性が良いとされています。ローズのフローラル感や甘さが濃すぎると感じる場合は、柑橘系とブレンドして軽さを出すのもオススメです。

【ローズ・アブソリュートのブレンド例】

ローズ・アブソリュートの注意点

  • 妊娠中の使用は避けてください。
  • 香りや作用が強く持続性も高いので、高濃度での使用は控えてください。
  • 肌への刺激を起こす場合があります。敏感肌の方は注意して利用してください。
  • 低温で固まる性質があります。固まってしまった時は手のひらなどゆっくりと温め、元に戻して利用して下さい。

  • アロマテラピーは医療ではありません。効果や効能は心身の不調改善を保証するものではありませんのでご了承ください。
  • 当サイトに掲載している情報は各種検定とは一切関わりがありません。

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