パロサント精油
アロマ・エッセンシャルオイルと期待される効果効能紹介

浄化用としても注目される「聖なる木」

パロサントイメージ

パロサントとは

浄化作用を持つ「聖なる木」と称され、ホワイトセージと同様にスピリチュアルな方面での需要が高まっているパロサント。精油の流通は多くありませんが、香木やパロサントチップ・パウダーなどはリラクゼーションショップやパワーストーン販売店などで見かけることもあります。賛否が分かれる「浄化」や「良い精霊(妖精)を呼ぶ」という点についてはさておき、甘く濃厚な香りがあること・虫除け効果が期待できることから芳香剤兼インテリアのような形で使われていることもあるようです。お守り代わりに身に着けていたら蚊に刺されにくくなったという、冗談のような体験をされた方もいらっしゃるそうですよ。

パロサントは中南米が原産の樹木で、植物としてはフランキンセンスミルラなどと同じくカンラン科に分類されています。また木材としては日に当てると緑がかった色になることから“緑壇”とも呼ばれていますが、こちらはユソウボク(学名:Guaiacum officinale/リグナムバイタとも)のことを指す場合もあるため注意が必要。非常に耐久性が高いことに加え、木目が美しく光沢があることからパロサントは木材としても高く評価されているそう。高級調度品やステッキなどをはじめ、ギター・カスタネットなどの楽器類にも使われています。

ちなみに日本でも使われている“パロ・サント(Palo Santo)”という名称は、神の木もしくは神聖な樹木(Holy Wood)を意味するスペイン語で、教会の薫香として用いられたことが由来と言われています。またパロサントはラテンアメリカの先住民達の間では何世紀もの間シャーマンによる儀式や治療に利用されており、古代インカ帝国には既に利用されていたとも伝えられています。先住民の間でパロサントの芳香や薫香は悪霊=家庭内や自分の周りの悪いエネルギーを洗い流し、幸運を呼び込むものと考えられていました。現在でもアマゾン川流域で伝統的に行われているシャーマンの幻覚剤“アヤワスカ”を使った浄化の儀式において、場を清めるための香としてパロサントが焚かれているそう。

日本でも呼び名の直訳である「聖なる木」以外に中米の「幸運を呼ぶ樹木」として紹介されることが多いのも、こうした伝統的用途が関係していると考えられます。中東から地中海沿岸地域で重宝されてきたフランキンセンスに対してパロサントは南米原産の樹木であり、香りや伝統的用途も似た印象があることからよく対比されますね。しかし樹脂部分を香料として用いるフランキンセンスやミルラとは異なり、パロサントは木部が利用されており精油も木材から抽出されています。パロサント精油は化粧品や香水などにも利用されており、ヴェルサーチ(Versace)やザ・ディファレント・カンパニー(THE DIFFERENT COMPANY)などの香水にもパロサント香調のものがありますね。

木材として、香料原料として広く使われているパロサントですが、実は生育が遅く乱獲による絶滅が危惧されている種でもありまる。現在ワシントン条約によって伐採規制が設けられており、生きている木は切らずに倒木・枝などを利用するのが主となっていますが年々規制が厳しくなってきていることもあり「幻の香木」とも呼ばれています。原料に対して数%しかとれない精油もまた稀少な存在となっていますから、香りを楽しみたい場合はウッドチップやミストスプレーなどの商品を選んだほうが入手はしやすいでしょう。

基本データ

通称
パロサント(Palo Santo)
別名
ホーリーウッド(Holy Wood)
学名
Bursera graveolens
科名/種類
カンラン科ブルセラ属/広葉樹
主産地
南米(ペルー、ボリビア、エクアドル、メキシコなど)
抽出部位
木部(心材部)
抽出方法
水蒸気蒸留法
淡黄色
ノート
トップ~ミドルノート
香り度合い
強め
代表成分
リモネン、α-テルピネオール、カルボン、trans-カルベオール、ビサボレン、ジュネオール、ビザボール、ゲルマクレンDなど
おすすめ
芳香浴・アロマバス・ハウスキーピング・防虫

甘くウッディーな香りの中に、柑橘系のような爽やかさを含む香り

こんなお悩みにオススメ

【精神面】

  • ストレス・不安
  • 気持ちが落ち着かない
  • 寝付きが良くない
  • 創造力を高めたい
  • 心をクリアにしたい
  • 瞑想のサポートに

【肉体面】

  • 風邪・インフルエンザ予防
  • 喘息・気管支炎
  • アレルギー軽減
  • 神経痛や関節痛の軽減に
  • 胃腸の痛みなどの軽減に
  • お部屋の空気浄化・虫除けに

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パロサントに期待される効果・効能

心への作用

パロサント精油の精油成分は全体の約7割がモノテルペン類で、最も多く含まれているのはリモネンとなっています。香りの中にどことなく柑橘系をイメージさせるような香気があるのもリモネンを含むためだと言われていますよ。リモネンは鎮静・リラックス効果が期待されている成分ですし、気分をスッキリさせる覚醒作用を持つ可能性もあると考えられています。このためパロサントの香りにもストレスや不安を和らげる働きが期待されており、不眠軽減に良いとする説もあります。香りのイメージとしても甘く温かみのあるウッディー系なので、リラックスしたいシーンに合いやすいですね。

また負の感情をクリアにしたい時や、瞑想用としてもパロサント精油の香りは取り入れられています。エクアドルやペルーの先住民達はパロサントの香りは創造性を高める働きを持つと信じていたため、現在でもクリエイティブな発想が欲しい時に取り入れる方もいらっしゃるようです。単にリラックス用として香らせるというよりは、浄化作用を持つ「聖なる木」としての伝統的用途と合わせて心(魂)の浄化・グラウンディングなどのスピリチュアルな目的のために使われることが多い精油と言えるかもしれません。

体への作用

パロサント精油の主成分であるリモネンや次いで含有量の多いα-テルピネオールなどモノテルペン類は抗菌・抗ウィルス作用が報告されている成分でもあります。加えてリモネンはマウスを使った実験報告で免疫調節機能を持つ可能性が示唆されていますし、α-テルピネオールは抗炎症作用や抗アレルギー作用があるのではないかと考えられています。こうした働きからパロサントの精油は風邪やインフルエンザなどの感染症予防や、呼吸器系の不調・アレルギー症状軽減に効果が期待されています。

そのほか抗炎症作用が期待できることから神経痛や関節炎・筋肉痛の痛み軽減に、また頭痛や胃腸の痛み軽減にも利用されているようです。中米のシャーマンもパルサントを気管支炎や“痛み”がある場合の治療に用いていたと伝えられていますよ。成分的に見てもリモネンは消化吸収促進作用・胃粘膜保護作用など胃腸機能系への働きかけが見られたという報告がある成分ですし、鎮静作用から痛みの軽減に繋がる可能性もあるでしょう。ポピュラーな精油のように多用されていたり、研究が進められているものではありませんので未解明な部分が多いですが、パロサント精油にも何らかの健康サポート効果はあるのではないかと考えられます。

その他作用

皮膚利用について

パロサント精油は抗酸化物質を多く含むこと、収斂作用や抗炎症作用が期待できることから海外ではスキンケア用としても使われている精油です。アンチエイジング(老化予防)に良いという説もありますが、皮膚に対して刺激性があるという指摘もあります。

日本でもキャリアオイルで希釈して筋肉痛などに対するマッサージ用として使用されていることがありますが、肌の弱い方は注意して利用すべき精油。バスオイルとして利用されることもありますがこちらも肌への刺激となる可能性がありますので、敏感肌の方であればウッドチップなどを使用してみるか、使用を避けることをおすすめします。

お部屋の浄化・防虫に

パロサントは木片であっても精油であってもかなり強めの香りがあります。この香りには昆虫忌避作用があるとしてパロサントの樹木が自生している中南米では虫除けとして木を置いたり香のように焚く習慣があり、日本でも虫除け、特に蚊よけに役立つと言われています。好き嫌いは別れますが、甘めの香りが好きな方であれば芳香剤としても役立ってくれるでしょう。

成分的に見てもリラックス効果や抗菌・抗ウィルス作用が期待できますから、お部屋に置いておくことで空気を整えて風邪予防に、イライラや不安を鎮めてリラックスをサポートしてくれる可能性もあります。パロサントは産地において古くから悪霊や不幸・否定的な思考を追い払い幸運をもたらしてくれる「聖なる木」として愛されてきた存在。その一端にはこうした精神面・肉体面の健康をサポートしてくれる働きがあったのかもしれません。

パロサントの利用について

相性の良い香り

樹木系・樹脂系の香りと相性が良いとされています。柑橘系のオイルともブレンドしやすく香りに軽さを加えることが出来ますよ。焼き菓子や焦げた砂糖などと形容されるようにパロサントは甘さの強い濃厚な香りですから、少しキツすぎると感じたときはサッパリ系の精油とブレンドして使うのがオススメです。

【パロサントのブレンド例】

パロサント精油の注意点

  • 妊娠中・授乳中の方・小さいお子さんへの使用は避けましょう。
  • 猫にとって有害な物質が含まれている可能性が指摘されています。
  • 高濃度の使用は頭痛や吐き気を起こす原因となる場合があります。

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