ブラックペッパー精油
アロマ・エッセンシャルオイルと期待される効果効能紹介

心身を温めて強壮する、ダイエットにも期待

ブラックペッパー(Black Pepper)

ブラックペッパー(胡椒)とは

日本でもテーブルスパイスとしてポピュラーな存在である胡椒。あまりスパイス類を使用しないというお宅でも一味もしくは七味唐辛子と胡椒の2つは常備されていることが多いのではないでしょうか。ピリリと辛味があってスパイシーですが、加えると味がぐっと引き締まりますよね。そんな香辛料としてお馴染みの胡椒は、コショウ科コショウ属に分類される蔓性植物の果実が原料。胡椒にはブラックペッパーやホワイトペッパーなど色の違うものがありますが、原材料はみんな同じコショウの果実。収穫時期や加工方法によって外見の色や香りが異なっています。ちなみに胡椒の果実は未熟なうちは緑色、完熟すると赤く色付きますよ。

ブラックペッパー(黒胡椒)は未熟うちに胡椒の果実を収穫し、天日乾燥させたもの。完熟後に収穫して外皮を剥いたものはホワイトペッパー(白胡椒)、外皮を剥かないまま機械乾燥させたものがピンクペッパー(赤胡椒)に、未熟果を摘みとった後に塩漬けもしくは短期間機械乾燥させるとグリーンペッパー(青胡椒)になります。日本で青胡椒と言うと爽やかな香りのある香辛料、もしくはカラフルな見た目にするために他の胡椒とミックスされているものという印象ですが、タイ料理などでは香辛料ではなく野菜のような感覚でも使われているそう。

ただしスパイスとして販売されている胡椒にはジャワペッパーとも呼ばれている近縁種のクベブ(キュベブ)が増量剤として、もしくは辛味を抑えるために加えられていることもあります。余談ですがロングペッパーと呼ばれているのはヒハツもしくはヒハツモドキというコショウ属の植物。こちらも近縁種で、コショウと非常によく似た風味があります。またピンクペッパーの場合はカリフォルニアペッパーもしくはポブレ・ロゼと呼ばれるウルシ科植物(学名:Schinus molle/和名:コショウボク)の果実も使われています。

胡椒と言えば「香辛料の王様」と称されたり、かつては金と同等以上の価値だったなどの逸話もよく知られた香辛料。コショウの原産地はインドですが、紀元前からインドの主要輸出品として古代ギリシアやローマでも知られた存在でした。古代ローマでは金と同等の価値があるとも言われ、中世ヨーロッパでは税金の代わりにコショウを納めても良いとされるほど貴重なスパイスとして重宝されていたことも知られています。胡椒貿易の中継ぎをしていたヴェネチアの人々は胡椒を「天国の種子」と呼ぶこともあったそうですし、十字軍遠征や大航海時代は胡椒を始めとする香辛料・その独占権獲得が目的だったという説もあるほど。

東洋で胡椒はそこまで高価ではなかったものの、原産国インドでも伝統医学アーユルヴェーダで薬として大切にされてきました。中国でも生薬として泌尿器系や肝臓・消化器系の不調などに処方され、中国から胡椒を伝えられた日本でも伝来当初は薬(生薬)として扱われていたそう。近年でも薬としての利用こそなされていないものの、様々な健康メリットを持つ可能性が報告されています。日本でも冷え性対策や代謝向上によるダイエット効果などが取り上げられており、アロマ(精油)も「温める」働きを筆頭に健康サポート効果が期待されていますよ。ちなみに精油はホワイトペッパーやグリーンペッパーからも若干製造されているそうですが、採油量が多いこと・芳香が強いことからブラックペッパーが最もポピュラー。アロマテラピーで利用されるコショウ科精油はブラックペッパーだけのようです。

基本データ

通称
ブラックペッパー(Black Pepper)
別名
コショウ(黒胡椒油)
学名
Piper nigrum
科名/種類
コショウ科コショウ属/ツル性低木
主産地
インド、スリランカ、マダガスカル、マレーシアなど
抽出部位
果実(未完熟状態で収穫し乾燥)
抽出方法
水蒸気蒸留法
ほぼ無色~淡黄色
粘性
低~中
ノート
トップ~ミドルノート
香り度合い
中~強め
代表成分
β-カリオフィレン、リモネン、α-ピネン、δ-3-カレン、コパエン、α-フェランドレン
おすすめ
芳香浴・アロマバス・マッサージ・スキンケア・ヘアケア・ハウスキーピング・防虫

芳香浴、入浴、トリートメント

香辛料よりも更に刺激的な、ドライかつシャープな胡椒の香り

こんなお悩みにオススメ

【精神面】

  • やる気・前向きさが欲しい
  • 無気力・無感動
  • 集中力を高めたい
  • 感覚や感性を高めたい
  • 不安・弱気・悲観的
  • ストレス・神経疲労
  • 欲求不満・抑圧感に
  • 心が冷めていると感じる

【肉体面】

  • 消化不良・食欲不振
  • 下痢・便秘・腹部膨満感
  • 血行不良・冷え性
  • 神経痛・関節痛・リウマチ
  • 筋肉痛・肩こり・腰痛
  • 風邪・インフルエンザ予防
  • むくみ・セルライト予防
  • ダイエットサポート

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ブラックペッパーに期待される効果・効能

心への作用

香辛料として使われる黒胡椒よりも、更にドライで刺激的な香りを持つブラックペッパーの精油。刺激的な香りは心を刺激して活性化させ、やる気や活力を高めてくれると考えられていますから、仕事中のサポートや無気力・人任せ・集中できない場合などのサポートにも役立ってくれそうですね。どちらかと言えば刺激や強壮が得意な精油とされていますが、弱気になっている時・自分の感情を抑えがちでフラストレーションが溜まっているような時にも適しているでしょう。頭をシャッキリとさせたい・ここで挫けずまだ頑張りたい、と言う場面でサポートしてくれそうな精油の一つでもあります。

またシャープでスパイシーではありますが、どこか優しい温かさのあるブラックペッパーの香りはマジョラムスイートなどと共に「心を温める精油」の一つとも称されています。成分的に見るとブラックペッパーの主成分と言えるβ-カリオフィレンにはストレスを和らげる働きがあることが報告されていますし、リモネンなども含まれているのでリラックスやリフレッシュに役立つと考えられます。ストレスや緊張が続いて心が疲れている時や、感情面で硬直して冷淡・無感動になっている時に、人間らしい優しさや温かみを取り戻す手助けをしてくれるでしょう。刺激作用と共に心を温めることで活力や直感力を高めてくれるという説もありますよ。

体への作用

ブラックペッパーは心だけではなく「体を温める精油」としても利用されています。成分としても含有率の高いβ-カリオフィレン・リモネンは共に血管拡張作用を持つとされていますし、自律神経のバランスを整える働きも期待できます。香辛料としての胡椒の有効成分とされる“ピペリン”が補給できるわけではありませんが、香りも血行不良やそれに起因する冷え性・筋肉痛・肩こりなどの改善によいと言われるのはこうした成分の働きでしょう。β-カリオフィレンにはカンナビノイド受容体タイプ2(CB2)活性化による鎮痛作用を持つという実験報告もあるため、リウマチや神経痛などの緩和にも効果が期待されています。

ブラックペッパーは血行促進作用以外には健胃・胃粘膜保護作用など胃腸の働きをサポートしてくれる精油としても利用されています。この働きから食欲不振や消化不良などの軽減にも効果が期待できますし、腸の働きを良くすることで腹部膨満感(やお腹がガスで張っている場合)や便秘改善にも役立つと言われています。血行促進作用と合わせて冷えによる腹痛や下痢に、神経・精神面への働きかけと合わせてストレス性の胃痛などの軽減にも繋がる可能性があるでしょう。そのほかβ-カリオフィレンにはホルモンバランスを整える働きも報告されているため、PMS(月経前症候群)・更年期障害・マタニティブルーなど女性ホルモンの変動に伴う不調緩和としても注目されています。

風邪・インフルエンザ対策に

ブラックペッパーの精油は殺菌・消毒作用や強壮作用を持つとされ、風邪やインフルエンザの予防や症状緩和にも有効とされています。体を温める働きに加えてリモネンやα-ピネンなど免疫力向上作用が期待できる成分も多く含まれていますので、疲労などから免疫力が低下していると感じる時のサポートとしても役立ってくれるでしょう。喉の痛みや咳などの呼吸器のカタル症状軽減に、利尿・解熱作用を持つとされていることから悪寒がする時や発熱時のケアに良いとする説もあります。

デトックスのサポートにも

ブラックペッパー精油の主成分であるβ-カリオフィレンは血行を促進することで、新陳代謝を促す働きも期待されています。部落ペッパーの精油としても利尿作用や循環器刺激・毒素排出作用があると考えられており、体の循環が滞っていることに起因するだるさ・体の重さ・疲労感・むくみなど様々な不調の改善が期待されています。体全体の循環が良くなり代謝が整うことから、セルライトや肥満防止にも役立つとされています。精神面の作用と合わせてダイエット用として取り入れられることも少なくありませんが、刺激が強い精油のためマッサージに取り入れる場合には濃度に注意が必要です。

その他作用

皮膚利用について

皮膚への刺激が強いことから、ブラックペッパーがスキンケア用として利用されることはほとんどありません。働きとしては抗菌作用からニキビを始め皮膚感染症に良いとする説もありますが、こちらの用途で使用する場合はラベンダーやティトリーなどを使うことをおすすめします。また血行促進作用が期待できるため、しもやけ改善・筋肉痛や打ち身の回復促進に有効とされています。

皮膚刺激性があるため使用に注意が必要な精油ではありますが、ブラックペッパーは低濃度に希釈することでマッサージオイルやバスアロマとして利用することが出来ます。スキンケアには不向きですが上記の打ち身の回復促進やセルライト予防・痩身マッサージ用として、冷え性の方や筋肉痛の軽減用として入浴時に活用することは出来ます。ただし敏感肌の方・何かにかぶれた軽減のある方は段階的にパッチテストを行い、肌の様子を確認してから使用して下さい。

ブラックペッパーの利用について

相性の良い香り

柑橘系・スパイス系の香りと相性が良いとされており、ドライでメンズライクな香りが好きな方であれば樹木系や樹脂系の香りとのブレンドもおすすめです。意外と組み合わせられる香りは多いのですが、香りが強いのでブレンド時には少量ずつ加えるようにしましょう。ブラックベッパーの配合が多すぎると、その香りとブレンドしてもあまり変わりません。

【ブラックペッパーのブレンド例】

ブラックペッパー精油の注意点

  • 妊娠初期の利用は避けましょう。
  • 皮膚刺激があるため、敏感肌の方は芳香浴でも注意して利用しましょう。
  • 腎蔵・肝臓に疾患がある方は使用を控えてください。
  • 刺激の強い精油のため、使用量や使用頻度が多くならないようにしましょう。

  • アロマテラピーは医療ではありません。効果や効能は心身の不調改善を保証するものではありませんのでご了承ください。
  • 当サイトに掲載している情報は各種検定とは一切関わりがありません。

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