フランキンセンス/乳香/オリバナム精油
アロマ・エッセンシャルオイルと期待される効果効能紹介

心のケアからスキンケアまで

フランキンセンス(Frankincense)

フランキンセンス(乳香)とは

古代から受け継がれる神秘的な香りとして、最近はエイジングケアに高い効果が期待できるとして話題となったフランキンセンス。原料はカンラン科ボスウェリア属の樹木から分泌される樹液が空気に触れて固化した乳白色~橙色の塊(樹脂)で、フランキンセンスという呼び名は中世フランス語の“真正なる香”という言葉が由来とされています。日本では乳香と呼ばれていますが、これは樹脂として固まる前の樹液の色から“乳白色の香”とする説と、運ばれてくる間に表面が白く粉が吹いたようになっていたとする説があります。そのほかオリバナムと言う呼び名も使われていますが、こちらはラテン語の“オレウム・リバヌム(レバノン産の油)”もしくはアラビア語の“乳”を表す言葉が語源とされています。

人がフランキンセンスを使用した歴史は非常に古く、紀元前40世紀のエジプト墳墓からも埋葬品として乳香が発掘されています。古代エジプト、バビロニア、ヘブライなど様々な文明の中で宗教儀式に用いられてきた存在と考えられており、世界で最も歴史ある薫香の一つにも数えられています。クレオパトラやシバの女王も乳香を用いていたと言われていますし、クレオパトラは現代で言うフェイスパックとしてフランキンセンスを利用して美しさを保っていたという逸話もありますよ。現在でも名産地として知られるオマーンは古くから乳香によって栄えた街で、古代の乳香交易路とも言える「フランキンセンスの国土(乳香の道)」という世界遺産が残っています。

また新約聖書でも今から約2000年前、イエス・キリストが誕生した際に東方の三博士が黄金・没薬(ミルラ)・乳香(フランキンセンス)を捧げた話も知られています。古代においてミルラやフランキンセンスは黄金と同等の価値がある存在と考えられていましたし、黄金=偉大な商人・ミルラ=偉大な医者・フランキンセンス=偉大な預言者を象徴するものであったという説もあります。宗教儀礼の薫香として重要な存在だったと推測されていますから、現代風に言えば乳香=スピリチュアルな感性を高めるものとして大切にされていたことがうかがえますね。

フランキンセンスの精油は香水業界からの需要も高く、シトラス系・オリエンタル系・フローラル系など系統を問わず利用されるほか、溶剤抽出されたフランキンセンス・アブソリュートは香りの保留剤としても重宝されています。食品や飲料の香料として利用されますし、日本でこそあまり馴染みがないものの西洋・東洋問わずに医療への応用についても研究が進められています。漢方でも乳香を炎症止めなどに取り入れているそうですよ。

フランキンセンス(乳香)の採取源としてはいくるかの種類の樹木がありますが、オマーン、イエメン産のBoswellia sacrai (ボスウェリア・サクラ)が最上級品とされています。精油として一般的に販売されているものはBoswellia carteriiを原料としているものが多いですが、産地・樹木の種類によって価格も香りも異なってきますので学名や香りを確かめて購入すると良いでしょう。精油(エッセンシャルオイル)はパチョリサンダルウッドなどと同様に、時間の経過に伴い香りが良くなる性質を持った精油でもあります。

基本データ

通称
フランキンセンス(Frankincense)
別名
オリバナム(olibanum)、乳香
学名
Boswellia carterii
Boswellia sacra
科名/種類
カンラン科ボスウェリア属/低木
主産地
オマーン、ソマリア、イラン、レバノン
抽出部位
樹脂
抽出方法
水蒸気蒸留法
淡い黄色~黄緑色
粘性
中くらい
ノート
ベースノート
香り度合い
強め
代表成分
α-ピネン、リモネン、β-ミルセン、α-ツジェン、α-フェランドレン、テルピネン-4-オール
おすすめ
芳香浴・アロマバス・マッサージ・スキンケア・ヘアケア

かすかにレモンの様な爽やかさを含む、澄んだ神秘的な香り

こんなお悩みにオススメ

【精神面】

  • 精神疲労・ストレス
  • 不安・強迫観念・パニック
  • 緊張・イライラ・興奮
  • 気持ちの落ち込み・抑うつ
  • 情緒不安定だと感じる
  • 心を静かに保ちたい
  • 気持ちをリセットしたい
  • 前向きになりたい
  • 自分と向き合いたい
  • 瞑想のお供に

【肉体面】

  • ストレス性の痛み・不調
  • 血行不良・冷え性の軽減
  • リウマチや神経痛に
  • 喉や鼻の不調・風邪予防に
  • 更年期障害・PMSの軽減
  • 月経不順・生理痛に
  • 肌のアンチエイジング
  • 傷跡・ニキビ跡のケア
  • ニキビ予防・脂性肌に
  • 乾燥肌や肌のハリ低下に

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フランキンセンス(乳香)に期待される効果・効能

心への作用

フランキンセンスは古くからスピリチュアルな感性を高める薫香として利用されてきた存在で、現在でも宗教的な儀礼・ヨガや瞑想などにも取り入れられています。精油の働きとしても、鎮静作用によって緊張・不安・イラつきなど心の乱れや感情の波を落ち着かせてくれること、呼吸をゆっくりにすることで心を鎮める働きがあると考えられています。このため心を静かに保ち自分と向いあいたい時にも適していますし、激しい緊張やショックによるパニック状態からの回復などにも有効とされています。

成分的に見ても森林浴効果・強壮作用が期待できるα-ピネン、鎮静・リラックス効果が期待できるリモネンの含有率が高く、情緒不安定さを取り除き自分をしっかりと持つためのサポートをしてくれると考えられます。
気持ちと呼吸を安定させることで集中力を高めたり、心をニュートラルな状態へとリセットし前向きさを取り戻したい時にも役立ってくれるでしょう。過去の嫌な思い出・トラウマに囚われて立ち直れないときや、不安感や強迫観念に駆られている時、自分の感情や目標をしっかり見つめ直したい時と、様々なシーンで活用できる精油と言えそうですね。

体への作用

フランキンセンス精油はメンタルサポートとして優れた効果が期待されていることから、ストレス・精神面に起因する不調の軽減にも役立つと考えられます。鎮痛・収斂作用を持つとされる成分も含まれていますから、ストレスに起因する頭痛や胃痛・腹痛などの軽減にも利用されています。また主成分であるα-ピネンやリモネンなどは血液循環をサポートする働きが期待できることから、鎮痛作用と合わせて胃痛や腹痛などの軽減にも取り入れられています。そのほか血中コレステロール値・中性脂肪値降下、利尿作用などをもつ可能性も報告され、様々な有効性が研究され続けているようです。

呼吸器系の不調に

フランキンセンス(乳香)は伝統的に呼吸を整える働きを持つ抗として用いられてきたと言われています。現在でも呼吸器官の粘膜の鎮静作用に優れた精油とされており、鼻炎・喉の痛みなどの緩和に有効とされています。精神面への働きかけと合わせて呼吸をゆっくりと穏やかにしてくれる働きも期待されているため、咳・気管支炎・喘息などの軽減にも有効とされています。

成分的に見た場合でもα-ピネンとリモネンなどは抗菌作用があり、免疫機能への有効性を持つ可能性が報告されている成分でもあります。その他にも抗菌・抗ウイルス作用や抗炎症作用があるとされるテルピネン-4-オールなども含まれていますから、相乗して感染症予防や風邪による鼻・喉の不快感を感じた時にも役立ってくれるでしょう。

冷え・女性の不調緩和にも

リモネンやピネンなどの血液循環をサポートする働きが期待できる成分の比率が高く、鎮静作用によって副交感神経の活発化・自律神経のバランスを整える働きも期待できるフランキンセンスは女性のサポートにも有効とされている存在。更年期障害や生理前のイライラ他PMS(月経前症候群)による精神的トラブルの軽減にも役立ってくれるでしょう。

直接的なホルモン様作用はありませんが、自律神経を整えることで女性ホルモンのバランスを整えることにも繋がると考えられます。また子宮強壮作用があるとする説もありますし、血行不良や冷え性の改善をサポートからも生殖機能向上に繋がるため、月経不順や不正出血などの月経トラブルの改善にも役立つと考えられます。子宮強壮作用と鎮痛作用と合わせて子宮の冷えにより悪化している生理痛の緩和も期待できるでしょう。

その他作用

肌への働きかけ

クレオパトラがアンチエイジング用のフェイスパックやローションなどの化粧品原料として使っていたという伝承があり、近年でも「若返りの精油」として報じらたことで注目を集めているフランキンセンス。肌に対して様々な働きかけが期待されていますが、特に収斂作用と皮膚細胞の成長促進作用の二つが大きいでしょう。収斂作用によって肌を引き締めることでシワやたるみの改善が期待できますし、細胞の成長・新陳代謝を促すことで出来てしまったシワや傷跡などの回復を促す働きも期待できます。この働きからエイジングケアとしてだけではなく、ニキビ跡や妊娠線のケアなどにも有効とされています。

また収斂作用は皮脂分泌を抑えることにも役立ってくれます。フランキンセンスには抗菌作用を持つとされる成分も多く含まれていることに加え、消炎(抗炎症作用)作用も期待できますからニキビ予防・改善促進にも役立ってくれるでしょう。そのほか肌細胞の成長や再生を促すことで肌のキメを整える・ハリを高める・乾燥から肌を守るなどの働きも期待されていますし、肌の強壮作用を持つとする説もありますから、肌タイプを問わす総合的に美肌作りをサポートしてくれる精油と言えそうです。

フランキンセンス(乳香)の利用について

相性の良い香り

スパイス系・オリエンタル系の香りと相性が良いとされています。フランキンセンスのセ油は粘度が高く香りの持続率も良いので、香りが抜けやすい柑橘系とのブレンドにも適しているでしょう。ネロリとブレンドすると相乗効果を発揮するという説もあります。

【フランキンセンスのブレンド例】

フランキンセンス精油の注意点

  • 妊娠初期の利用は控えましょう。

  • アロマテラピーは医療ではありません。効果や効能は心身の不調改善を保証するものではありませんのでご了承ください。
  • 当サイトに掲載している情報は各種検定とは一切関わりがありません。

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