オレンジ・ビター精油
アロマ・エッセンシャルオイルと期待される効果効能紹介

メリットもあるが、使用は注意が必要

"ビターオレンジ/

オレンジビターとは

オレンジビターは私達が普段食べているオレンジ(スイートオレンジ Citrus sinensis)とは別の種の柑橘類です。呼び名の通り苦味や酸味が強く果物として食べるには適さないため、果実はマーマレードにするか調味料として用いることが多く、日本ではポン酢の材料などにも使われています。精油の場合もオレンジスイートよりも苦さを感じさせる渋めの香りがあり、オレンジスイートグレープフルーツオイルをブレンドしたような香りと称されることもあります。人によってはカクテルなどを連想される香りかもしれませんね。

オレンジの原種と考えられるのはインド東部のヒマラヤ山脈からアッサム地方に自生していた柑橘類ですが、ビターオレンジとして確立したのは中国ではないかと考えられています。日本には奈良時代に中国から伝わり、新旧代々の果実が同時になる果実=子孫繁栄の縁起物として大切にされてきました。また生薬として用いられてきた存在でもあり、スイートオレンジ系の果皮を陳皮(チンピ)と呼ぶのに対して、ビターオレンジの果皮は橙皮(トウヒ)と呼ばれています。また未熟な果実を乾燥したものも枳実(キジツ)という呼び名で生薬として利用されています。

ビターオレンジの木からは果実を原料とした精油はオレンジビターの他に花からはネロリが、葉や枝からはプチグレンと三種類の精油が採油されます。このうちネロリプチグレンは広く用いられていますが、オレンジビターの精油はアロマテラピーとしては毒性が高いことから一般家庭での使用には適さないとされています。少し前までは流通もほとんどなかったそうですが、様々なお店で精油の取扱が増えたこと・インターネットで気軽に精油を買えるようになったことなどから見かける機会が増えています。近年は和精油の一つとして“橙(だいだい)”オイルが販売されていることもありますが、これもビターオレンジの一種ですね。

とは言えオレンジビターの精油はフロクマリン類による光毒性(光感作作用)が強いこと・毒性が指摘されるケトン類などを若干含むことから扱いが難しいとされている精油であることに変わりはありません。日本で精油は雑貨扱いのため気軽に購入できますが、使用におけるトラブルは自己責任となりますから販売社の注意事項などをきちんと読むようにしましょう。光毒性の心配がない水蒸気蒸留(フロクマリン類フリー)精油もありますが、主成分のリモネンにも皮膚刺激がありますから肌への刺激がないという訳ではありません。

基本データ

通称
オレンジビター(Bitter orange)
別名
ビターオレンジ、ダイダイ(橙)
学名
Citrus aurantium
科名/種類
ミカン科ミカン属/常緑低木
主産地
イタリア、スペイン、チュニジア、ブラジルなど
抽出部位
果皮
抽出方法
圧搾法(※水蒸気蒸留も有)
黄緑色~濃オレンジ色
ノート
トップノート
香り度合い
中くらい
代表成分
リモネン、ミルセン、β-ピネン
(微量のリナロールなどのモノテルペンアルコール類、アルデヒド、ケトン、ラクトンなどを含む)
おすすめ
芳香浴

オレンジスイートよりも苦味があり深い香り

こんなお悩みにオススメ

【精神面】

  • 気持ちの落ち込み・抑鬱
  • ストレス・精神疲労
  • 不安・緊張・神経過敏
  • ネガティブ思考の切り替え
  • リフレッシュしたい時に
  • 前向きになりたい

【肉体面】

  • 食欲不振・消化不良
  • 下痢・便秘・腹部膨満感
  • 胃痛・過敏性腸症候群
  • むくみ軽減・デトックス
  • 風邪・インフルエンザ予防
  • (脂性肌・ニキビ予防)

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オレンジビターに期待される効果・効能

心への作用

オレンジビターもオレンジスイートと同じく主成分はリモネンで、精油成分のうち90%以上をリモネンが占めています。加えて酢酸リナリルやリナロールなど高い鎮静効果が期待できる成分も若干ではありますが含まれていますから、オレンジスイートよりもメンタル面のサポートには高い効果があるのではないかと考えられています。

オレンジスイートはネガティブな感情を一掃して気分を明るく前向きにしてくれる「ハッピーな香り」と称されますが、オレンジビターも同様に気持ちを明るくする作用が期待されています。リモネンを筆頭に鎮静作用を持つ成分も多いのでストレスや神経疲労の軽減・イライラ対策などにも役立ってくれるでしょう。リフレッシュしたい時や、気持ちを楽に持って柔軟に物事を捉えたい時にも適していると言われています。

体への作用

オレンジビターの主成分であるリモネンは健胃・消化促進・整腸など胃腸機能サポートに役立つと考えられています。血行促進作用や唾液分泌を高めることで食欲増進効果も期待できますから、食欲不振・消化不良・便秘・下痢・お腹の張りなど幅広い胃腸トラブルの緩和に役立ってくれるでしょう。精神面への働きかけと合わせて特にストレス等に起因する胃腸不調に高い効果が期待されており、神経性の胃痛・消化不良・胸のつっかえ感などの軽減に有効とされています。

また血液やリンパ液の循環を促してくれる働きを持つと考えられることから、むくみ軽減・デトックスなどの効果も期待されています。そのほかリモネンには抗菌・抗ウィルス作用や、免疫細胞の働きを正常に整え免疫力を高める働きも報告されているため、風邪やインフルエンザ予防にも役立つと考えられます。ただしオレンジビターは光毒性・毒性が指摘されている精油ですから、デイリー使いとしてはオレンジスイートの方が適しているでしょう。

その他作用

皮膚利用について

成分的には血液・リンパの循環を良くすることで発汗促進・老廃物排出促進(デトックス)に役立つと考えられており、むくみ改善やセルライトケアなどに有効と言われています。また抗菌作用があることや皮脂分泌調整作用を持つとも言われており、脂性肌のケアやニキビ予防によいとする説もあります。

しかしオレンジビターの精油はフロクマリンフリーのものを除き基本的には光毒性が高いとされていますし、皮膚刺激性もある精油のためスキンケアやマッサージへの利用はお勧めできません。むくみ対策のマッサージであればオレンジスイート、脂性肌・ニキビケアに関してはプチグレンを使うようにしたほうが無難でしょう。

オレンジビターの利用について

相性の良い香り

柑橘系同士とは非常に相性がよく、そのほかの系統ともブレンドしやすい香りと言えます。

【ビターオレンジのブレンド例】

オレンジビター精油の注意点

  • 妊娠中・授乳中の方、小さいお子さんへの使用は避けましょう。
  • 持病がある方は医師に確認の上利用して下さい。
  • 光毒性を持つ精油のため、使用後は紫外線を避けてください。
  • 芳香浴として利用した場合でも皮膚を刺激する可能性があります。特に敏感肌の方は使用に注意が必要です。
  • 酸化が早く香りも抜けやすいため、開封後は早め(長くても半年以内)に使い切るようにしましょう。

  • アロマテラピーは医療ではありません。効果や効能は心身の不調改善を保証するものではありませんのでご了承ください。
  • 当サイトに掲載している情報は各種検定とは一切関わりがありません。

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