【アロマ】レモン精油
-植物の特徴・期待される効果効能とは?

【アロマ】レモン精油<br />-植物の特徴・期待される効果効能とは?

気持ちと胃腸のスッキリ感をサポート

スッキリとした香りと強烈な酸味が特徵の柑橘類、レモン。精油は果物よりもマイルドでクリアな印象があり、芳香成分の比率として見ると主成分はリモネン。欧米では古くから感染症に対しての消毒薬として用いられてきた歴史があり、現在でも抗菌性の高さから風邪予防やお掃除などに活用されています。爽やかな香りは気持ちをリラックスさせてくれるほか、集中力ややる気を高める手助けをしてくれる可能性があることも注目されています。

レモン(檸檬/lemon)

レモン(檸檬)とは

レモンの特徴・歴史

私たちにも馴染みのある果物、レモン。名前を聞いただけで鮮やかな黄色や、フレッシュか強烈な酸味を連想される方も多いのでは無いでしょうか。多くの方がイメージしやすいため鮮やかな黄色を“レモンイエロー(檸檬色)”と呼んだり、やや丸みのある紡錘形を“レモン形”など、色や形を表すのにも用いられますね。酸味が少なくそのまま食べられる品種もありますが、基本的にレモンは酸味や香りを楽しむ“香酸柑橘類”に分類されます。ご自身で絞って使うことの少ない方でも、お菓子や飲料・ドレッシングなどの飲食物で何かと口にすることは多いのではないでしょうか。日本国内でも瀬戸内海周辺を中心に生産が行われていますし、国産レモンを使った完全国産の精油も販売されています。

イタリアやカリフォルニアなどのイメージが強いレモンですが、原産はインド北部・ヒマラヤ山麓とされており、シトロン(枸櫞)が原種と考えられています。古い時代にはレモンとシロトンの区別がハッキリと行われていなかったため明確ではありませんが、古い時代に中近東を経てヨーロッパやエジプトへ伝わっており、古代エジプトでは肉や魚の腐敗防止・食中毒の解毒剤として用いられていたのではないかという説もあります。明確に区分された記述が見られるのは10世紀初頭になってからで、レモンという呼び名は柑橘系の果実を意味するアラビア語「ライムン」またはペルシア語「リムン」に由来すると考えられています。

11世紀以降には十字軍遠征などによってレモンの調理法や果汁を飲む習慣がヨーロッパにもたらされますが、当初はヨーロッパでの栽培が難しく高級品でした。中世の絵画にレモンがよく描かれているのも高級感・富の象徴という位置付けだったためと言われていますし、レモネードも高級品だったのだとか。17世紀になるとイタリアでレモン農園が作られ供給量が増えたことで、レモンは広く親しまれるフルーツとなっていきます。また18世紀頃からは航海時の壊血病予防としても注目され、ラム酒ベースのカクテル“グロッグ”にレモンジュースが使われているもの元々は壊血病予防を兼ねてだったと言われています。ライムジュースを飲んでいたイギリス水兵をLIMEY(ライム野郎)と呼んでいたアメリカ海軍も、このグロッグは採用したそうですよ。

ちなみにレモンのエッセンシャルオイル(精油)は古くは消毒・感染症・マラリアやチフスなどの熱病にと広く使われていたと伝えられています。化学者ルネ・モーリス・ガットフォセと共にアロマテラピーの基礎を築いたとされるフランスの医師ジャン・パルネ博士は、レモン精油の抗菌性の研究をきっかけに精油や芳香の薬理作用の研究を始めたとも言われています。ガットフォセのラベンダー同様に、アロマテラピーで大切に利用されているのも納得ですね。現在レモン精油は食品・飲料類のほか、咳止め薬や湿布薬・香水・化粧品など多種多様なものに活用されています。様々な精油の中では安価な部類に属しますが、シトラールなどを添加した偽和も多いのであまりにも安いものには注意が必要です。

香料原料データ

通称
レモン(Lemon)
別名
檸檬(れもん)
学名
Citrus limon
(syn.Citrus limonum)
科名/種類
ミカン科ミカン属/常緑低木
主産地
イタリア、アメリカ、スペイン、ブラジル、アルゼンチン、日本
抽出部位
果皮
抽出方法
圧搾法もしくは水蒸気蒸留法
※圧搾法の方が質・香りが高く精油として好まれ、水蒸気蒸留法は主に食品の香料用に用いられます。光毒性の問題があるので肌へ使用する場合は水蒸気蒸留法ものを選ぶと無難でしょう。
圧搾法:淡い黄緑色
水蒸気蒸留法:無色
粘性
低い
ノート
トップノート
香り度合い
中~やや強め
精油成分
d-リモネン、β-ピネン、γ-テルピネン、α-ピネン、サビネン、シトラール、ベルガモテン
おすすめ
芳香浴・アロマバス・マッサージ・ヘアケア・ハウスキーピング・虫よけ

本物のレモンよりもクリアな、さっぱりした柑橘系の香り

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レモン精油に期待される働き・効能

精神面への作用と効果

レモン精油の主成分は柑橘系精油でお馴染みのリモネン。それ以外にピネン類や、強いレモン様芳香を持つとされるシトラールなどが若干含まれています。余談ですが、この成分比率からレモン精油は私達がレモンと聞いて想像するよりもクリアでマイルドな香りになっており、よりシトラール含有量の多いレモングラスなどの方がイメージする“レモン”に近い香りとなっています。

リモネンは鎮静・緩和作用によってリラックス効果が期待されている成分。実験段階ではありますが『Brain Research』にはレモン精油に不安を軽減する可能性があるという実験結果が掲載されたようですし、ラットを使った実験では副腎皮質ホルモンの一つコルチコステロンの低減が見られたという報告もあります。こうした実験結果からもレモン精油がストレス対策としてや、不安の軽減に役立つのではないかと期待されています。気分を高めてくれる働きも期待できますので、憂鬱な月曜日の朝やプレゼン前などにも役立ってくれるかもしれません。不安や緊張・自信のなさなどで冷静さを失ってしまいがちな方にもお勧めです。

また爽やかな香りのあるレモン精油は、頭をスッキリさせることで眠気覚ましや体内時計が乱れている時などの“覚醒用”として取り入れられることも多い存在。リフレッシュや意識を冴えさせる働きを持つと考えられていますし、レモンの香りを漂わせた室内でタイピングを行うとミス発生率が半分近く低下する・デスクワーク時の「やる気」低下予防に効果があるなどの実験結果も報告されています。このため集中力・記憶力を高めたい活動時の香りとして、勉強中や仕事中のルームフレグランス代わりに用いられることもありますよ。

肉体面への作用と効果

リモネンを多く含むレモン精油は胃腸の働きが良くないと感じたときにも活用される機会の多い精油。リモネンは消化吸収促進や胃粘膜保護など消化器系への働きかけに優れていますので、夏バテした時や脂っこい食事のあとの胸やけ・消化不良・吐き気などの消化器系トラブルの軽減にも役立つと考えられます。香り自体もサッパリとしているので、気分が優れない時にも受け付けやすいでしょう。吐き気を抑える働きも期待されており、2014年に行われた実験ではレモン精油の芳香に妊娠時の悪心および嘔吐を減少させる可能性があることも示唆されています。香りに対する感じ方には個人差もあると思いますが、ペパーミントと共につわり・乗り物酔い対策として役立ってくれる可能性もありますね。

そのほかリモネンには血行を良くすることで体を温める・老廃物の排泄を促す作用もあると考えられています。このため冷え性やむくみの緩和・高血圧予防などに効果が期待されています。消化器系の働きかけと合わせて便秘や腹部膨満感(腸内ガスによるお腹のハリ)の軽減にも取り入れられていますよ。

風邪予防・呼吸器の不調に

リモネンやピネン・テルピネンなどレモンに多く含まれている精油成分は、抗菌・抗ウィルス作用が期待されているものがほとんどです。このためルームスプレーやルームフレグランスとして活用することで、風邪やインフルエンザなどの感染症予防にも役立つと考えられています。欧米では抗菌性と抗真菌性の高さからマウスウォッシュにも利用されていますよ。加えて鎮痙・抗炎症作用などもあると考えられていることから、風邪の初期症状ケア・喘息や気管支炎など呼吸器系トラブルの軽減にも効果が期待されています。

その他に期待される作用

肌への働きかけ

リモネンやγ-テルピネンなど血液・リンパ液の循環を助ける働きが期待できるため、レモン精油は下肢静脈瘤やセルライトの予防・解消マッサージに多く用いられています。有効性については定かではないものの、レモン精油の芳香に脂肪分解促進作用を持つ可能性が報告されているためか、γ-テルピネンに脂肪分解作用が期待されているためか、痩身用オイルなどに配合されていることもあるようですよ。

また収斂作用による皮脂分泌抑制効果があり、殺菌・消毒にも役立つ精油として、脂性肌やニキビケアにも利用されています。頭皮や毛髪の脂っぽさが気になる方などにも適しているでしょう。そのほか死んだ皮膚細胞を取り去って肌を整える・肌を柔らかくする働きがあるとされ、ウオノメ・タコ・カカトの角質ケアなどに良いという説もあります。血行を促す作用と合わせてリップケアや肌のくすみ軽減などにも効果が期待できるでしょう。

お部屋を生活に保つ

レモンには優れた抗菌特性、デオドラント効果があることからお部屋の空気を浄化して清々しい状態に保つことが出来ます。ナチュラルな消毒剤としてキッチンやバスルームなど水回りのお掃除に利用されることもありますし、お洗濯の時に使用することで部屋干し臭・生乾き臭対策にも役立ってくれます。余談ですがシール剥がしやシルバー製品のお手入れなど、ライフハック系にもレモン精油はよく登場しますね、

またシトラールには昆虫忌避作用があるとされることから、虫除けとしての効果も期待できます。風邪予防やお部屋のデオドラントにも嬉しい精油ですし、さっぱりとした香りが魅力でもありますから、空気も重くなる梅雨~夏場にルームフレグランス感覚で焚いてみると良いかもしれません。

レモンが利用されるシーンまとめ

【精神面】

  • リフレッシュしたい
  • 頭をクリアにしたい
  • 眠気・集中力低下時に
  • やる気が欲しい
  • 冷静になりたい
  • 不安・緊張の軽減に
  • 元気になりたい時に

【肉体面】

  • 血行・リンパ循環促進に
  • 冷え性・むくみやすい方
  • 胸焼け・消化不良に
  • 便秘・腹部膨満感に
  • 風邪・インフルエンザ予防
  • セルライトケアに
  • 脂性肌・ニキビケアに
  • 空気浄化・虫除けに

レモン精油の利用と注意点について

相性の良い香り

ほとんどの香りと相性がよくブレンドしやすい香りですが、特にフローラル系・柑橘系の香りとは相性が良いとされています。イランイランなど濃厚な香りをライトな印象にする時にも役立ちますよ。レモン精油は香りが飛びやすいですし、ビンに入っているものでも開封後は香りが抜けていってしまいます。多めに買ってしまった際にはブレンドにも活用して、早めに使い切るようにしましょう。

レモンのブレンド例

レモン精油の注意点

  • 圧搾法で抽出されたオイルは光毒性があるため、肌につけた場合は日光(紫外線)を避けましょう。
  • 皮膚を刺激するので敏感肌の人は注意が必要です。希釈濃度に注意し、使用前にはパッチテストを行うようにしてください。
  • アロマテラピーは医療ではありません。効果や効能は心身の不調改善を保証するものではありませんのでご了承ください。
  • 当サイトに掲載している情報は各種検定とは一切関わりがありません。

参考元