エレミ精油
アロマ・エッセンシャルオイルと期待される効果効能紹介

ミルラ・フランキンセンスと似た働きが期待

ElemiEssOil

エレミとは

同じカンラン科に分類されるフランキンセンス(オリバナム/乳香)ミルラ(没薬)と比べるとやや知名度は劣るものの、ファンの多いバルサム系(樹脂系)精油であるエレミ。同じく柑橘系寄りの香りを持つとされるフランキンセンスよりも更に柑橘系寄りな印象があり、レモンやパイナップルなどに例えられる爽やかな芳香から樹脂系の精油が苦手な方にも比較的親しみやすい香りと言えるでしょう。スパイシーさを含みながら全体的にはスッキリとした印象の香りです。

かつてエレミはミルラと同じように幾つかの樹木の樹脂の総称とされていましたが、現在はマニラエレとも呼ばれる種(学名:Canarium luzonicum)の樹脂を原料としたものが一般的となっています。植物的な特徴としては原産地がフィリピンであること、樹高30mにもなる高木であることが挙げられます。原産地であるフィリピンでは「ピリ(Pili)」と呼ばれて親しまれる存在であり、ジャワアーモンドとも呼ばれる果肉は食料に、木材は建材などにと広く用いられています。精油の原料となるゴム状樹液は木に葉がついている雨季の間だけ樹皮を傷つけて採取されています。ちなみに未精製の樹脂は「セクンダ」、精製されたものは「プリメーラ」と呼び分けられているそうです。

このエレミの樹脂には優れた抗菌・防腐作用があることが古くから知られており、古代エジプトでも遺体の防腐剤としてミイラ作りなどに用いられていたのではないかと言われています。そのほかに傷の手当をする際の消毒剤・スキンケア・宗教儀礼時の薫香などにも用いていたとする説もありますが、現在私達がエレミと呼んでいるCanarium luzonicumの樹脂であったのか別種であったのかはハッキリしていません。15世紀頃になるとヨーロッパの伝統医療の中で軟膏の原料として利用され、潰瘍性創傷や皮膚感染症のケアに用いられるようになります。かつてヨーロッパで有名だった治療軟膏「Baume au Fioravanti」や「Baume paralytique」にも配合されていたと言われています。

現在でも一部の軟膏類や貼り薬ではエレミ抽出物が配合されていますし、そのほか増粘安定剤として食品に利用されたり、ニスや印刷用インクなどに幅広くエレミ樹脂は使われています。精油(エッセンシャルオイル)も同様に軟膏やクリーム・石鹸などに香料を兼ねて配合されていますし、香水や薫香などの原料としても使われています。また近年は肌に対してミルラと近い働きが期待できる精油としてスキンケア面でも注目されていますが、肌に対する刺激性も指摘されていますので使用には注意が必要です。

基本データ

通称
エレミ(Elemi)
別名
ピリ、マニラエレミ、ゴムエレミ
学名
Canarium luzonicum
科名/種類
カンラン科カンラン属/高木
主産地
フィリピン、インドネシア、マレーシア
抽出部位
樹脂
抽出方法
水蒸気蒸留法
ほぼ無色~淡黄色
粘性
低い
ノート
トップ~ミドルノート
香り度合い
中~強め
代表成分
リモネン、α-フェランドレン、エレミシン、エレモール、α-テルピネオール
おすすめ
芳香浴・アロマバス・マッサージ・スキンケア・ハウスキーピング

スパイシーさ・グリーンなウッディ感を持つレモン様の香り

こんなお悩みにオススメ

【精神面】

  • イライラ・神経過敏
  • ストレス・緊張・興奮
  • 気持ちを落ち着けたい
  • 精神的に疲れたと感じる
  • 気持ちの落ち込み・不安
  • 集中力を高めたい
  • 自分を見つめ直したい
  • 気持ちを切り替えたい

【肉体面】

  • 食欲不振・消化不良
  • 胃痛・下痢・お腹の張りに
  • 冷え性の軽減に
  • 風邪・インフルエンザ予防
  • 咳・風邪の初期症状軽減に
  • 乾燥・ヒビ・アカギレ
  • 皮膚のかゆみの軽減に
  • 肌のアンチエイジングに
  • ニキビ・水虫(白癬)などに

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エレミに期待される効果・効能

心への作用

エレミの香りは神経系の興奮を鎮める鎮静作用を持つと考えられ、心を温めて穏やかな気持へと導く精油と称されています。成分的に見ても鎮静・リラックス効果が期待できるリモネンの含有率が高いことから、気持ちを落ち着けたい時や気持ちを切り替えてリラックスしたい時に適していると考えられます。リモネンには覚醒・リフレッシュ効果も期待されていますから、ストレス・強迫観念などに起因する精神的な疲労感や神経の昂ぶり軽減にも繋がるでしょう。鎮静系がメインとされていますが、ポジディプな気持ちや楽観的になるためのサポートにも良いとする説もあります。

またフランキンセンス(乳香)と似た香り・似た作用を持つとして代用品として使われるように、エレミは眠気を誘発せず気持ちを落ち着けると考えられています。このため雑念を払って心を鎮めつつ集中力を高める働きが期待され、瞑想用の芳香としても用いられているのだとか。そのほか過去の嫌な思い出・トラウマに囚われて立ち直れないときや、不安感や強迫観念に駆られている・自分の感情や目標をしっかり見つめ直したい時などにも適した精油と言われています。瞑想時だけではなく、仕事中のリフレッシュや気持ちの切り替えようとしても役立ってくれそうですね。

体への作用

エレミ精油のうち約半分程度を占めるモノテルペン炭化水素類のリモネンは健胃・消化促進・整腸など、胃腸機能サポートに役立つと考えられている成分です。唾液分泌を高めることで食欲増進効果も期待されていますから、食欲不振・消化不良・便秘・下痢・お腹の張りなど幅広い胃腸トラブルの緩和に役立ってくれるでしょう。エレモールなどの成分にも鎮痛作用が期待されていますし、エレミはメンタル面のサポートにも優れた働きが期待されていることから、胃痛や腹痛など心因性の胃腸トラブルの軽減にも繋がる可能性があります。

冷え対策や風邪予防にも

エレミは“体を温めてくれる精油”の1つにも数えられており、身体が冷える症状や冷えに起因する不調全般の軽減にも役立つ精油と言われています。成分的に見ても主成分であるリモネンには血行促進作用が期待されていますから、希釈してマッサージなどに用いると冷えの改善につながると考えられます。

またリモネンには抗菌・抗ウィルス作用や免疫細胞の働きを正常に整え免疫力を高める働きが報告されています。加えてエレミ精油には同様の作用が期待できる1,8-シネオール、抗炎症作用を持つとされるα-テルピネオールなども若干含まれています。こうした成分を含むこと・体を温める働きが期待できることからエレミは風邪などの感染症の予防や、咳・痰など風邪の初期症状ケアにも役立つと考えられています。また去痰作用や抗炎症作用を持つとされることから呼吸器系の不調にも有効とされています。

その他作用

肌への働きかけ

エレミ精油は抗菌・抗真菌・消毒作用や抗炎症作用が高いと考えられ、水虫(白癬)など真菌性の皮膚炎症やニキビケア、虫刺されのかゆみ対策などに有効とされています。皮膚に対しては全体的にミルラと似た働きを持つと言われており、癒傷・瘢痕形成作用などが期待できることと合わせて傷や皮膚炎症などに有効とする見解もありますが、エレミは皮膚刺激性がある精油とされており炎症を悪化させてしまう危険性もあるのでトラブルが酷い部位への使用は避けたほうが良いでしょう。

またミルラに近いと言われるように保護特性(皮膚の保護作用)や皮脂バランス調整も期待されており、乾燥肌やひびわれ・あかぎれのケアなどに用いられています。瘢痕形成・癒傷作用は皮膚細胞の活性化促進とと耐えられることもあり、“肌を若返らせる精油”としてアンチエイジング・エイジングケア用として用いられることも多いようです。保湿効果と合わせて乾燥小じわが気になる方などにも適していると言われています。

エレミの利用について

相性の良い香り

原材料の性質からエレミ精油は樹脂系(バルサム系)に分類されますが、香りの印象としては柑橘系や樹木系を強く感じるという方も少なくありません。バルサミック感が強い精油よりはブレンド相手を選ばない存在ですし、柑橘系・ハーブ系・スパイス系とは特に馴染みやすいと言われています。

【エレミのブレンド例】

エレミ精油の注意点

  • 皮膚刺激がある場合がありますので、敏感肌の方は注意してください。

  • アロマテラピーは医療ではありません。効果や効能は心身の不調改善を保証するものではありませんのでご了承ください。
  • 当サイトに掲載している情報は各種検定とは一切関わりがありません。

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