【アロマ】ペパーミント精油
-植物の特徴・期待される効果効能とは?

【アロマ】ペパーミント精油<br />-植物の特徴・期待される効果効能とは?

眠気覚まし&気分の悪い時に

ガムやマウスウォッシュを連想する、スッキリとした中に少し甘みのある香りが特徵のペパーミント。日本のハッカよりは少しマイルドな印象がありますが、脳を刺激して眠気を覚ましたり集中力を高める働きが期待されています。またお腹の不調に対しても用いられており、乗り物酔いによる吐き気対策としても使われています。冷感作用でエコな涼しさを感じたり、花粉症対策に用いられたりと、幅広く活用されている精油の一つですね。

ペパーミント(Peppermint)

ペパーミントとは

ペパーミントの特徴・歴史

眠気覚ましのガムや歯磨き粉などの口腔ケア用品でもお馴染みのペパーミント。爽やかでクールな印象から男性用香水や化粧品をはじめ、服や空間用の消臭芳香剤・入浴剤・洗剤類などラベンダーと並んでメジャーな存在です。ハーブとしての利用幅も広く、ラムやマトンなど羊肉料理用・魚の詰めもの料理などの臭み消しとしても利用されていますし、夏場にはハーブティーも良く紹介されていますね。お菓子類やマウスウォッシュなどでも「ミント感」を強く押し出したい場合はペパーミントを用いることが多いようです。ペパーミント精油というとミントリキュールのような青緑色を連想される方もいらっしゃいますが、あの色は着色されたもので、精油自体は淡い黄色をしています。

私達にとっても馴染みのあるミント。ミントという呼び名はシソ科ハッカ属に分類される植物の総称で、世界には数百もの“ミント”が存在しています。ですがハーブ・香料原料として利用されるのはペパーミント系とスペアミント系の2種類が大半。日本の場合はこれに日本在来種である和ハッカ(日本薄荷)を加えた3つがミント類として親しまれています。そんな“ミント”を代表する種の一つであるペパーミントは、ウォーターミントとスペアミントの自然交配種とされています。外見としてはスペアミントより小ぶりでシャープな形の葉をしていることが特徵。芳香の面ではスペアミントはℓ-カルボンが主成分であるのに対して、ペパーミント精油は和ハッカと同じく主成分がメントールという違いがあります。このためスペアミントよりも強くくっきりとした清涼感が印象的で、メントール含有率が更に高い和ハッカよりも甘い香りになっています。

古代には現在ほどミント類の区分が明確ではなかった関係もあり、ペパーミントがいつ・どこで誕生したのかは分かっていません。しかしミント類全体として見ると“料理用および医薬品用に使用される最も古いハーブの1つ”とも称されるほど人との関わりの深い植物。紀元前1000年頃のピラミッドからペパーミントの葉が発見されていることから当時既にペパーミントが存在していたことが分かりますし、賛否両論あるものの古代ギリシアではペパーミント・スペアミントを区別して捉えていたと考えられています。ミントの属名Menthaもギリシャ神話に登場する妖精“Minthes(メンター)”が由来。メンターは冥界の王ハーデスに愛されたことで彼の妻ペルセポネーに嫉妬され、姿を変えられミントになったという伝説があるのだとか。種子名のpiperitaは「コショウのような」という意味で、メントールの刺激的な香りを胡椒に例えたもの。呼称の“Pepper”mintも同じ意味合いですね。

古代ギリシアでは“医学の父”と称されるヒポクラテスも、胃腸薬や気付け薬として処方していたと伝えられていますから、2000年位前から薬用植物としても使用されていたと考えられますね。古代ローマ帝国でもペパーミントはハーブとして飲食物の香り付けに使用されていたようです。またお酒で酔いが回っているときに良いとしてペパーミントで編んだ冠を被っていたという逸話や、現在で言う入浴剤のような形で利用されていたという説もあります。17~18世紀頃にはイギリスでも本格的な栽培が行われ、ペパーミント精油が医薬品原料として利用されているようです。ペパーミントがイギリスで栽培されるようになったのは、湿気のある気候条件で良く育つ性質があり、雨の多いイギリス産のペパーミントは他の地域よりも品質が良いと評判になったからなのだとか。現在でもイギリス産ペパーミントは最高品質と考えられていますよ。

香料原料データ

通称
ペパーミント(Peppermint)
別名
Mentha x piperita
学名
セイヨウハッカ(西洋薄荷)、コショウハッカ(胡椒薄荷)、目覚め草
科名/種類
シソ科ハッカ属/多年草
主産地
イギリス、アメリカ、イタリア、オーストラリアなど
抽出部位
全草
抽出方法
水蒸気蒸留法
ほぼ無色~淡い黄緑色
粘性
低い
ノート
トップノート
香り度合い
強い
精油成分
ℓ-メントール、メントン、イソメントン、1,8-シネオール、メントフラン、リモネンなど
おすすめ
芳香浴・アロマバス・マッサージ・スキンケア・ヘアケア・ハウスキーピング・防虫

刺激的で清涼感あふれる、強いメントールの香り

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ペパーミントに期待される働き・効能

精神面への作用と効果

ペパーミントの香りはメントールなどによる清涼感が特徵的。このシャッキリしたクールな香りから眠気を冷まして意識をはっきりとさせたい・集中力を高めたい時に役立つ香りとしてペパーミント精油・香料は様々に活用されています。気分のリフレッシュ効果にも優れている関係もあって、ドライバー用の香りや眠気覚ましのガムなどでもお馴染みですね。ペパーミントの香りは脳を刺激して覚醒させてくれるため、集中力を高めて作業効率アップさせたり、インスピレーションが欲しい時などにも良いと言われています。

香りの印象もありペパーミントというとシャッキリ・覚醒というイメージが強いですが、主成分のメントールには鎮静作用があるのではないかという見解もあります。興奮している神経を冷却することでイライラ・怒り・興奮など感情の高ぶりを抑えて、心と思考を冷静に保つ手助けをしてくれる精油という評価もありますよ。まさにクールな印象通り、という感じでしょうか。鎮静と覚醒の両作用で心のバランスを整えてくれる可能性があるため、ストレスや神経疲労などで気持ちが落ち込んでしまっている時に元気や前向きさを取り戻す手助けとして取り入れられることもあります。心がお疲れ気味、でも頑張らなきゃ…というシーンのお供にも適した精油です。

肉体面への作用と効果

ペパーミントの代表的な作用として健胃作用など消化器系への働きかけがあります。精油ではありませんが、ヨーロッパでは「お腹を壊したときにペパーミントティー」というのが民間療法として有名なほどペパーミントがお腹の調子をサポートしてくれるのは、主に芳香成分メントールの働きとされています。日本で言う芳香性健胃剤の分類ですから、精油の香りを嗅ぐことでも消化不良や食欲不振、便秘、吐き気、胃痛などの軽減に役立ってくれる可能性はあるでしょう。また胃の神経の末端を麻痺させる働きもあると言われており、二日酔いや車・船などの乗り物酔いによる気分の悪さや吐き気止めとしても活用されています。心臓手術を受けた34人の患者を対象にした実験では、ペパーミントオイル吸入で悪心(吐き気)レベルが有意に軽減したという報告もありますよ。

加えてメントールには鎮痛作用があり、頭痛や偏頭痛、筋肉痛、捻挫や打撲などの外傷まで、様々な痛みの緩和にも有効とされています。1994年にドイツで行われた臨床試験ではペパーミントオイルに“頭痛に対する感受性の低下を伴う有意な鎮痛効果”があったことも報告されています。同実験では筋肉を弛緩させ、精神的にも弛緩させる効果があるという事も報告されていますから、こうした働きからも緊張性頭痛または偏頭痛、過敏性腸症候群(IBS)の緩和を手助けしてくれているとも考えられますね。そのほかペパーミントには若干の通経作用もありますので、鎮痛作用と合わせて生理痛や少量月経など女性領域のサポートにも取り入れられています。精神面への働きと合わせて生理前~生理中のイライラ・ぼんやり感の緩和にも期待できるでしょう。

呼吸器トラブル・花粉症対策にも

近年ペパーミント精油は花粉症の緩和用として利用される事も増えています。これはスーと通るようなメントールの清涼感に加え、ペパーミントには鬱血除去作用や粘液溶解作用、鼻腔内の筋肉をリラックスさせる働きがあると考えられているためです。1998年『European Journal of Medical Research』に発表された臨床試験では、メントールの持つ抗炎症作用がアレルギー性鼻炎や気管支喘息などの慢性炎症性疾患の治療に役立つ可能性を示唆しています。

サッパリとした香りは気分的にも鼻詰まりのぼんやり感を払拭しスッキリした気分を味あわせてくれますから、セルフケアの一つとして取り入れてみても良さそうですね。炎症を抑えたり鼻の通りを良くする働きは、アレルギー性の炎症だけではなく風邪による症状の緩和にも役立ちます。ペパーミント精油には抗菌、殺菌、抗ウィルス作用もありますので、風邪やインフルエンザなど感染症予防対策として室内に拡散させておいても良いかもしれません。

その他に期待される作用

肌への働きかけ

ペパーミントの精油は抗炎症作用や軽い麻酔・冷却作用があると考えられており、日焼け後の肌や炎症を起こした肌のケアに取り入れられています。かゆみ止め効果が高い精油として軟膏類などに配合されることもありますし、抗菌・抗真菌・抗ウィルス作用がを持つことから虫刺されや水虫(白癬)の痒み止や炎症改善にも取り入れられています。しかし、ペパーミント精油は皮膚への刺激が強いため敏感肌の方や炎症が重い方の場合は使用に注意が必要です。肌の状態を悪化させてしまう可能性もありますので、低濃度に希釈してパッチテストを行った後に利用するようにしてください。

そのほかに収斂作用があるため、脂性肌のケアや頭皮に利用することで髪の脂っぽさ・ベタツキの解消に役立つとされています。メンズ用のシャンプーなどにも配合されていますね。収斂作用と殺菌・抗炎症作用が複合して働くことでニキビのケアなどにも有効とされていますし、脂漏性皮膚炎やそれに伴うかゆみ軽減などにも効果が期待できるでしょう。

暑さ対策・入浴剤として

近年夏になるとミント系を使った暑さ対策グッズが多く流通しています。冷涼感ある香りも勿論ですが、メントールには「冷感作用」と呼ばれる冷感受容体というタンパク質を刺激する働きがあるため、皮膚につくと冷たく感じるというのも大きなメリットとなっていますね。このメントールの冷感作用は実際に体を冷やしているわけではなく、いわば脳を騙しているような状態です。

実際に体を冷やしているわけではありませんから、オフィス内での冷えが気になる方なども安心して利用することが出来ますし、入浴剤として利用すると暑さを感じずに体を温めることが出来ます。メントールには消臭効果もありますので、入浴剤やボディーローションとして利用することでお風呂上がりもサッパリと過ごすことが出来ます。メントール含有量の多さで見ると和ハッカ(ハッカ油)の方が高いのですが、ペパーミントのほうが甘さのある香りですので香りが残った際や、化粧品や香水の香りと混じる可能性がある方の場合は使いやすいかもしれません。

抗菌・消臭・虫よけ剤としても

メントールはニキビや体臭予防だけではなく、お部屋の抗菌・消臭用としても活用することが出来ます。またメントールには昆虫忌避性もあり、蚊やアリをはじめゴキブリ避けにも効果が期待できます。ペパーミントの香りはネズミが嫌うとも言われていますから、台所やゴミ箱などにスプレーして利用してみてください。完全に駆逐するには至るかは微妙なところですが、消臭も兼ねてくれますので使い勝手は良いでしょう。天然香料なので安心感があることも嬉しいですね。

ペパーミントが利用されるシーンまとめ

【精神面】

  • 気分をシャッキリさせたい
  • 眠気覚まし・集中力アップ
  • 冷静になりたい時に
  • 集中力を高めたい時に
  • リフレッシュしたい時に
  • イライラ・情緒不安定
  • ストレス・神経疲労
  • 気持ちの落ち込みに

【肉体面】

  • 消化不良・便秘・お腹の張り
  • 胃もたれ・胸焼け・吐き気
  • 二日酔い・乗り物酔い緩和
  • 頭痛・筋肉痛や打撲の鎮痛
  • 鼻ずまり・花粉症の軽減に
  • 風邪・インフルエンザ予防
  • 日焼け・皮膚炎症に
  • 虫刺されや水虫の痒みに
  • 脂性肌・ニキビケア
  • 体臭予防・暑さ対策に
  • 抗菌・虫よけ剤代わりに

ペパーミントの利用と注意点について

相性の良い香り

ペパーミントの精油は清涼感が強いことが特徵ですが、単体でもブレンドオイルのような様々なニュアンスを含んでいます。同じ様にスッキリした印象のある柑橘系の香りとは組み合わせやすいのは勿論のこと、ウッディー系のやハーブ系の香りともマッチします。甘めのスパイス系など以外な部分でも、使用量にさえ気をつければ組み合わせられますよ。不安な場合は少なめに使うと失敗しにくいです。

ペパーミントのブレンド例

ペパーミント精油の注意点

  • 妊娠中・授乳中の方、小さいお子さんは使用できません。
  • 皮膚への刺激が強いため使用量に注意し、敏感肌の方は事前にパッチテストを行いましょう。目の周りへの使用は避けてください。
  • アロマテラピーは医療ではありません。効果や効能は心身の不調改善を保証するものではありませんのでご了承ください。
  • 当サイトに掲載している情報は各種検定とは一切関わりがありません。

参考元