スイート・マジョラム精油
アロマ・エッセンシャルオイルと期待される効果効能紹介

心身を温める働きが期待される温かい香り

スイート・マージョラム (sweet marjoram)

マジョラム(マージョラム)とは

イタリアンなどでよく料理に使われているハーブ、マジョラム。肉料理の必需品・肉のハーブとも言われる通りソーセージやパテなど肉料理の臭み消しが代表的ですが、チーズやトマトとも相性が良いですね。甘さとほろ苦さを併せ持つ繊細な香りからケーキなど焼き菓子類などにも幅広く利用されています。またその香りの良さからハーブティーにも使われていますし、精油も化粧品や香水から薬まで様々なものの香りつけに活用されています。マジョラムの温かみがありスパイシーな香りは比較的男性に好まれるとも言われており、サルヴァトーレ・フェラガモなど高級ブランドのメンス香水にも配合されています。

スイート・マジョラムはエジプトやリビアなど地中海東部が原産とされるシソ科ハナハッカ属の多年草で、似た香りを持ち同じような用途で用いられるオレガノとは近縁種に当たります。そのほかマジョラム・ワイルド(スパニッシュマージョラム、学名:Thymus mastichina)などの近縁種もあるため、同属の植物と区別するために“スイート・マジョラム”と呼び分けています。小さな花が結び目(knot)のように付くことからノッテッド・マジョラムと呼ばれています。ちなみにスペルは「marjoram」ですから呼び方としてはマージョラムの方が正しいとも言われていますが、日本ではマジョラムと呼ぶことの方が多いようです。

マジョラムは古代ギリシア時代から栽培が行われていたことが分かっており、古代ギリシャやローマでは既に薬草の一つとして人々に利用されていたと伝えられています。また女神アフロディーテが作ったハーブであるという伝説もあり、幸せを象徴するハーブとして新婚夫婦にマージョラムの花冠を贈ったり、故人の冥福を祈って墓地に植えたりする風習もよく知られていますね。そのほか古代には恋愛成就のお守りに、中世では魔除けのお守りにも使われていたそう。

薬用としても中世に記された『バンクスの薬草誌』や ニコラス・カルペッパーの著書でもスイートマジョラムについての効能が記されていますから、ヨーロッパ長らく愛されてきたハーブの一つと言えるでしょう。マジョラム(marjoram)の語源はラテン語も“major(より大きい)”という説があり、生命を長く伸ばす=長寿になるハーブと考えられていた名残だとも言われていますよ。現在でもヨーロッパの民間療法・自然療法ではマジョラムをお腹の不調・冷えの改善・不眠や不安症など様々なことに利用しているようです。マジョラム精油もまたアロマテラピーでポピュラーとされている一つです。

基本データ

通称
スイート・マジョラム(Sweet marjoram)
別名
marjoram(マジョラム/マージョラム)、knotted marjoram(ノッテッド・マジョラム)、マヨラナ
学名
Origanum majorana
科名/種類
シソ科ハナハッカ属/多年草
主産地
エジプト、フランス、イギリス
抽出部位
全草(花と葉)
抽出方法
水蒸気蒸留法
淡いクリーム色~琥珀色
粘性
低い
ノート
ミドルノート
香り度合い
中~強め
代表成分
テルピネン4オール、y-テルピネン、α-テルピネン、サビネン、テルピノレン、酢酸リナリル、α-テルピネオール、リモネン、ミルセン、リナロール
おすすめ
芳香浴・アロマバス・マッサージ・スキンケア

微かにスパイシーさと苦さを含む、軽めで温かみのある香り

こんなお悩みにオススメ

【精神面】

  • ストレス・精神疲労
  • 緊張・興奮・無気力
  • 落ち込み・不安・孤独感
  • イライラ・ヒステリー
  • 情緒不安定・衝動的
  • メンタルバランスを整えたい
  • リラックスしたい時
  • 寝付きが悪い時
  • 眠りが浅いと感じる

【肉体面】

  • 食欲不振・消化不良
  • 便秘・腹部膨満感
  • 冷えによる腹痛や下痢
  • 頭痛・偏頭痛
  • 肩こり・筋肉痛・関節痛
  • 血行不良・冷え性・むくみ
  • 生理痛・月経不順・PMS
  • クマ・くすみ対策に
  • 打ち身・内出血のケアに

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マジョラム(マージョラム)に期待される効果・効能

心への作用

スイートマジョラムは鎮静系の働きを持つ精油成分が多く含まれており、副交感神経を活発化させることで緊張によって強ばった心と体を解きほぐす働きがあると考えられています。このため興奮した精神を鎮めて気持ちを落ち着ける・リラックスをサポートする効果が期待されています。加えてその温かみのある香りからスイート・マジョラムは「心を温める精油」と呼ばれることもあります。精神的に一杯一杯で冷淡になっている時や無感動になっている時、孤独感の緩和にも良いと言われています。

また精油成分の中で比較的含有率の多いテルピネン4オールには鎮静のほか神経の強壮作用があるとも言われていますから、緊張や不安に押しつぶされてしまいそうな時・精神的な疲労で無気力になっている時にも役立ってくれそうですね。些細なことでイライラしたり深く落ち込んだりしてしまうような時や、衝動的になっていて自分で自分がコントロール出来ない時など、精神的に疲弊していたり不安定になっている際のサポートに高い効果が期待されています。バランスをとる働きが期待できるという説もありますし、気持ちを落ち着ける働きと合わせてソワソワと落ち着かない・思考がまとまらない時などにも良さそうです。

安眠のサポートにも

神経系の緊張を解きほぐしリラックス状態へと導く働きが期待できることから、マジョラム・スイートは睡眠サポート用の精油としても用いられています。基本的には毒性がないとされること・香りの柔らかさも高く評価されており、ラベンダーと人気を分かつ存在でもあります。スパイスとしてのマジョラムは甘さを含んだ香りですが、精油の場合は甘みはほとんどなくスッキリとしたハーブ調の香りですから、甘い香りやフローラル調の香りが苦手な方も試してみると良いかもしれません。

体への作用

マジョラム・スイートは副交感神経を活発化させることで胃腸機能を高め、食欲不振や消化不良・便秘・お腹の張りなど消化器の不調全体の軽減に有効と考えられています。また鎮静作用に加えて鎮痙・鎮痛作用があるとされており、筋肉痛・関節痛・頭痛・偏頭痛・肩や腰のこりなど様々な「痛み」の緩和にも効果が期待されています。消化器系へのサポートと合わせて胃痛や腹痛の軽減にも用いられています。

また精油成分の中で含有率の高いテルピネン4オールは抗菌・抗ウィルス・抗炎症作用が、γ-テルピネンには抗感染症作用や抗炎症作用があると考えられています。これらの働きかけから咳・鼻炎・喘息・気管支炎など呼吸器系の炎症軽減にも効果が期待されています。体を温める働きと合わせて風邪予防や初期症状ケアとしても利用されています。

冷え・月経トラブルに

スイートマジョラムはその温かみのある香りや、精神的なサポートによって“心を温める”だけではなく、実際に体を温める血行促進作用や加温作用を持つ精油でもあります。その働きの高さは「エッセンシャルオイルの中でマジョラムが最も強い加温作用を持つ」という説もあるほどで、上記の作用と合わせて冷えから起こる腹痛や消化不良・血行不良による肩こりなどの改善にも取り入れられています。冷え性の軽減にも有効とされていますし、γ-テルピネンには静脈強壮・鬱滞除去作用などもあるとされていますから“むくみ”改善にも効果が期待できるでしょう。

また鎮痛作用や加温作用から生理痛の緩和に良いとも言われていますし、マジョラム・スイートには月経を促したり月経周期を安定させる作用(通経作用)もあると考えられています。このことから月経不順・少量月経など月経トラブルのサポートにも有効と考えられていますし、精神・肉体面への作用と合わせてPMS(月経前症候群)軽減に役立つ精油の一つにも数えられています。

その他作用

肌への働きかけ

マジョラム・スイート精油は血行促進作用があるオイルとして、霜焼けや打ち身・内出血のケアに用いられています。身近なスキンケア用としてはくすみや目の下のクマ対策に良いとも言われています。また血液循環がスムーズになることで皮膚の新陳代謝を高め、肌のターンオーバーを整えることにも繋がります。このため乾燥肌や角質化の軽減、シミ・小じわ・ニキビ跡などを薄くするなどの働きも期待されています。

制淫作用について

マジョラム・スイートは「制淫特性(性欲を抑える作用)」を持つとされる精油でもあります。催淫作用を持つとされる精油はいくつもありますが、ポピュラーな精油の中で制淫作用があるとされているのはマジョラム・スイートだけ。そのためか修道院などで性欲を抑えるために用いられていたという逸話もあるそうです。実際の働きについては曖昧な点もありますが、使用するシーンには注意したほうが良いとも言われています。再会の夜を彩る香りとしては避けたほうが無難かもしれませんね。

マジョラム(マージョラム)の利用について

相性の良い香り

柑橘系・フローラル系との相性が良いとされていますが、どの香りジャンルのオイルでも比較的ブレンドしやすいでしょう。

【スイート・マジョラムのブレンド例】

スイート・マジョラム精油の注意点

  • 妊娠中の利用は避けましょう。
  • 車の運転など集中力が必要な場面での使用は控えましょう。
  • 使用量に注意し、多量に用いないようにしましょう。長時間の使用は眠気を起こす可能性があります。また血圧降下作用があるので特に低血圧の方は注意が必要です。

  • アロマテラピーは医療ではありません。効果や効能は心身の不調改善を保証するものではありませんのでご了承ください。
  • 当サイトに掲載している情報は各種検定とは一切関わりがありません。

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