パセリシード精油
アロマ・エッセンシャルオイルと期待される効果効能紹介

パセリシード精油<br />アロマ・エッセンシャルオイルと期待される効果効能紹介

高い利尿効果・デトック効果が期待

パセリシード(Parsley seed)

パセリ(パセリシード)とは

パセリは地中海地方原産のセリ科の植物です。古代エジプトでは既にパセリの利尿効果などが知られており、泌尿器系の薬として用いられていたと伝えられています。古代ギリシアでパセリは名誉と喜びの象徴であったそうですが、逆にローマでは妊婦がパセリを食べると子供の体が弱くなるとして敬遠されていた時期もあるそう。食用・薬用としての他、宗教的な儀式用にもよく用いられていたそうです。

時間の経過とともにローマ人もパセリを食するようになり、9世紀頃にはフランスやイギリスなどにも徐々に広まっていきます。17世紀までヨーロッパ全土で栽培されるメジャーな存在になったそう。
日本にも18世紀にオランダから伝えられますが、日本では現在に至るまで主に料理の付け合せ・彩りを添える存在となっており、料理についてくるパセリを食べるという方はごく少数。硬い歯ごたえや独特の青臭さ・苦味などから敬遠されやすい存在ですが、近年は健康効果が高いことが認知され、スムージーの材料やサラダ野菜としてなど食事に取り入れる方も増えています。

パセリから採油される精油は種子から採油したパセリ・シードと、全草から採油されたパセリ・リーフの2つがあります。男性用のオーデコロンや石鹸などの化粧品、洗剤などにも配合されていますが、どちらも若干の刺激性・毒性があるためアロマテラピーで用いられることはほとんどありません。芳香浴以外に入浴やマッサージ、ヘアケアなどにも利用できますが、どの場合も低濃度で利用するよう注意してください。

基本データ

通称
パセリ・シード(Parsley seed)
別名
オランダゼリ(和蘭芹)、パースレー、旱芹菜
学名
Petroselinum crispum
科名/種類
セリ科/多年草
主産地
フランス、オランダ、ハンガリー、ドイツ
抽出部位
種子
抽出方法
水蒸気蒸留法
黄色~琥珀色
ノート
ミドルノート
香り度合い
中~強
代表成分
ミリスチシン、α-ピネン、β-ピネン、アピオール
おすすめ
芳香浴

スパイシーで温かみのある、やや刺激的なハーブ系の香り

こんなお悩みにオススメ

【精神面】

  • イライラ・興奮
  • ストレス・緊張
  • 神経疲労・神経過敏
  • リラックスしたいとき
  • 気持ちを落ち着けたい
  • 冷静さを取り戻したい

【肉体面】

  • むくみ・便秘
  • 尿道感染症・膀胱炎
  • 消化不良・腹部膨満感
  • デトックス(毒素排出)
  • 関節炎・神経痛緩和に
  • 月経不順・更年期障害
  • 頭皮ケア・育毛

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パセリシードに期待される効果・効能

心への作用

パセリの精油は鎮静効果があると考えられています。神経が張り詰めていることで起こるイライラ・興奮・緊張などを落ち着けて気持ちを安定させる働きが期待出来ます。

ストレスや神経疲労などによって疲れきった心をリラックスさせてくれるため、一旦頭を冷やしたいときのクールダウン・リセット剤としても適した香りであると言われています。イライラしやすい・頭に血がのぼりやすいタイプの方に良いでしょう。

体への作用

パセリ・シードは高い利尿効果を持つとされ、むくみやセルライトなど水分・毒素滞留の改善に優れた精油とされています。また利尿作用に加えて抗菌作用があることから、膀胱炎や尿路感染症の改善にも有効とされています。健胃、消化促進、駆風、緩下作用と消化器官への働きかけもあり、消化不良や腹部膨満感などにも良いと言われています。

緩下作用と利尿作用がありますから、便秘・むくみが多い方に役立ちますし、デトックス(解毒)効果も期待出来ます。滞留を改善し毒素の排出を促すことから関節炎・神経痛・リウマチなどの緩和に用いられることもあります。

女性の体への働きかけ

パセリ精油には女性ホルモンと似た成分が含まれており、月経周期の正常化(無月経・月経不順などの改善)に有効とされています。更年期障害の緩和に有効とする説もあります。

また分娩促進・母乳分泌促進作用もあり、出産時や産後に用いられたこともあるようですが、現在はあまり利用されません。刺激・毒性がありますので専門家の指示がない場合は妊娠中~授乳中の使用はしないようにした方が無難です。

その他作用

肌・頭皮への働きかけ

刺激が強いためスキンケアなどに用いることは少ないですが、収斂作用・抗炎症作用・穏やかな血流刺激作用があると言われています。頭皮の脂っぽさを抑え、血行を促すことから育毛に良いと言われています。

パセリシードの利用について

相性の良い香り

ハーブ系・スパイスの香りと相性がよく、軽めのフローラル系や樹木系とも合わせやすい香りです。刺激が強いため単体よりはブレンドの隠し味(香り)として使うと良いかもしれません。

【パセリシードのブレンド例】

パセリシード精油の注意点

  • 腎疾患・消化性腫瘍がある方は使用を避けてください。
  • 妊娠中・授乳中の方は使用を避けましょう。
  • 使用濃度に注意が必要な精油です。特に皮膚に触れるような利用方法の場合は低濃度を心がけ、敏感肌の方は利用を控えましょう。
  • アロマテラピーは医療ではありません。効果や効能は心身の不調改善を保証するものではありませんのでご了承ください。
  • 当サイトに掲載している情報は各種検定とは一切関わりがありません。