モミ(トドマツ)精油
アロマ・エッセンシャルオイルと期待される効果効能紹介

モミ(トドマツ)精油<br />アロマ・エッセンシャルオイルと期待される効果効能紹介

北海道発の和製油として注目される

Abies sachalinensis1

モミ(トドマツ)とは

近年“和精油”の一つとして取り扱うお店が増えてきたモミ。モミというのはマツ科モミ属の樹木の総称で、日本で植物として単にモミと言った場合は本州から屋久島まで広く分布しているモミ(学名:Abies firma)を指すのが一般的です。しかし和精油でモミとして流通しているものは、前記のモミ以外に北海道~サハリン島(樺太島)に分布するトドマツ(学名:Abies sachalinensis)を原料としたものも使われています。モミ精油=トドマツ精油として販売しているところもありますし、地域・ショップによっても異なりますが流通量もトドマツの精油のほうが多いかもしれません。

呼び名がトドマツと“松”がついておりマツ属(Pinus)の植物のようにも感じますが、トドマツもモミ属に分類される植物。余談ですがエゾマツと言われている植物も分類上はマツ属ではなくトウヒ属(Picea)に分類されるので、常直針葉樹・松っぽい樹木であるということで命名されたのかもしれません。どちらも北海道の針葉樹林の主要樹種とされていますし、北海道では庭木として・建築材料や家具などにも利用されています。トドマツの場合は白っぽい色が好まれたことから卒塔婆やお棺などに使われていたこともあるのだとか。

モミ系精油の種類について

モミ属の植物は世界に約40種あると言われており、精油原料として利用されている樹木も複数存在しています。世界的にはモミ属の樹木(針葉)から採油されたオイルを総称して「アビエスオイル」と呼ぶこともありますが、香料としてはアメリカ大陸産のバルサムファー(学名:Abies balsamea)・ヨーロッパ原産のシルバーファー(学名:Abies alba)の2種、もしくはロシアや東アジア原産のシベリアンファー(学名:Abies balsamea)を加えた3種類がポピュラーな存在となっています。

日本では“モミの木の精油”とアビエスオイルと同様にざっくりと紹介されることもありますが、原材料となる樹木によって含有成分や成分比率が異なるので同じ“モミ”でも香りはバラエティー豊か。例えばバルサムファーであれば甘さのあるさっぱりした森林系の香り・シルバーファーは若干バルサム感があり温かい木の香がすると称されています。

トドマツの精油はほんのりとカンファー感があり、爽やかではあるもののどこか力強さを感じさせる香りと称されています。リモネンが含まれているためか、微かに柑橘系の香りを感じるという方もいらっしゃるそう。ちなみにトドマツは“北海道モミ(HOKKAIDO MOMI)”と紹介されることもありますが、この呼称は北海道上川郡の会社『株式会社フプの森』さんの商標とされています。樹木そのものは松ヤニ臭く、あまり良い香りではないんだとか。

参考元:北海道モミとは | フプの森

基本データ

通称
モミ(Momi/樅)
別名
トドマツ(椴松)、北海道モミ、Sakhalin fir、Todo fir
学名
Abies sachalinensis
科名/種類
マツ科モミ属/常緑高木
主産地
日本(主に北海道)
抽出部位
枝葉
抽出方法
水蒸気蒸留法
ほぼ無色
ノート
トップ~ミドルノート
香り度合い
中くらい
代表成分
カンフェン、ボルニルアセテート、α-ピネン、β-ピネン、リモネン、オシメン、ミルセン
おすすめ
芳香浴・アロマバス・マッサージ・ハウスキーピング

ツンとする樟脳の様な香りを含んだ、スッキリとした森の香り

こんなお悩みにオススメ

【精神面】

  • リラックス・安眠サポート
  • ストレス・神経疲労
  • イライラ・興奮・緊張
  • 気持ちを落ち着けたい
  • 癒やしが欲しい
  • ゆったり寛ぎたい

【肉体面】

  • 風邪・インフルエンザ予防
  • 喉や鼻の不調軽減に
  • 血行不良・冷え性
  • 肩こり・腰痛・筋肉痛
  • 関節痛・リウマチ
  • 消毒・消臭剤代わりに

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モミ(トドマツ)に期待される効果・効能

心への作用

トドマツに限らずモミ属の精油全般において、特徴成分と言えるのがボルニルアセテート(酢酸ボルニル)と呼ばれる成分。松脂系の臭い・ヤニ臭さの元として紹介されることも多くあまり良い香りとは言えない存在ですが、リアルな森っぽさを醸し出しているのはボルニルアセテートのお陰でもあります。またボルニルアセテートは鎮静作用があると考えられていますし、睡眠促進への有効性を持つ可能性も報告されているリラックス成分でもありますよ。

トドマツの精油はボルニルアセテート以外にもα-ピネンやリモネンなど鎮静作用を持つとされる成分が含まれていますし、香りもスッキリとした森の香りなのでリラックスに繋がるでしょう。ストレスが多いと感じる時や気持ち的に疲れている時は森林浴効果による癒やしが期待できます。鎮静成分が多いので緊張・興奮・イライラなど感情コントロールが上手く行かない時にも適していると考えられます。お出かけ前や活動時というよりは、休日や帰宅後のリラックスタイムに適した精油と言えるでしょう。

体への作用

トドマツを含むモミ系精油は殺菌・抗菌作用に優れた存在と考えられています。精油成分の大半を占めているボルニルアセテートにも抗菌効果がありますし、カンフェンを始めとするモノテルペン炭化水素類も抗菌作用・抗ウイルス作用を持つとされています。このため空気を綺麗に保つことで風邪やインフルエンザなどの感染症予防効果が期待されていますし、カンフェンには抗炎症作用も報告されていますから咳・喉の痛み・鼻水など呼吸器系の炎症緩和に繋がる可能性もあります。

そのほかピネンやリモネンなど血行促進作用を持つモノテルペン炭化水素類の含有率が高いため冷え性の軽減や肩こり・腰痛など血液循環不良によって悪化する痛みの緩和に役立つと考えられています。抗炎症作用もあるので筋肉痛や関節痛・リウマチなどの軽減にも効果が期待できるでしょう。

その他作用

皮膚利用について

殺菌・抗菌作用を持つ成分が多く含まれていることから、ニキビや水虫などの皮膚感染症の予防に役立つとされています。ただしモノテルペンの含有率が高いため、皮膚を刺激する可能性があることも否めません。トドマツから採油された精油は使用の歴史が浅くデータが少ない存在でもありますから、自己判断で手作り化粧品などに取り入れるのは避けた方が無難でしょう。使用する場合も、石鹸などの香り付けに少量使う程度にしておくのがオススメです。

お部屋の空気浄化に

シベリアモミなどと同じくモミ(トドマツ)の精油も殺菌・抗菌作用を持つことから、お部屋の空気浄化用としての利用に適していると考えられます。国産精油の中ではお値段も安めの部類なので使い勝手も良いでしょう。そのほか消臭作用が期待できるという説もありますから、クローゼットや押入れなどに芳香剤を兼ねて使ってみても良いかもしれません。

モミ(トドマツ)の利用について

相性の良い香り

樹木系同士のブレンドや柑橘系の精油とブレンドしやすい香りです。

【トドマツのブレンド例】

モミ(トドマツ)精油の注意点

    基本的な精油の利用法を守っている場合は、特に問題はないとされています。

  • 妊娠中・授乳中の方や、小さいお子さんへの使用は控えた方が確実です。
  • 皮膚を刺激をする可能性があるため、敏感肌の方は注意して利用しましょう。
  • アロマテラピーは医療ではありません。効果や効能は心身の不調改善を保証するものではありませんのでご了承ください。
  • 当サイトに掲載している情報は各種検定とは一切関わりがありません。