タイム・チモール精油
アロマ・エッセンシャルオイルと期待される効果効能紹介

強力な抗感染剤と称されるが毒性・刺激性も

タイム

タイム・チモールとは

バジルオレガノローズマリーなどと並び、世界的に知られたハーブの一つと言えるタイム。五代エジプトやギリシアにおいては既に利用されてきたことが分かっており、薬草としても人類が最も古くから利用してきたものの一つにも数えられています。紀元前から殺菌・防腐用として用いられていたそうですし、憂鬱を払うことから“勇気をもたらす”存在としても大切にされていたのだとか。

タイムという呼び名は広義ではイブキジャコウソウ属(Thymus)の植物の総称として使われており、Thymusに属す植物は世界中には約350種類以上あるとも言われています。ただし日本で単に“タイム”と呼ぶ場合はコモンタイム(タチジャコウソウ、T. vulgaris)を指すのが一般的です。タイム・チモールも種として見るとこのコモンタイムを原料としていますが、呼び名の通りフェノール類のチモールを多く含むことが特徴です。製造社等により成分含有量には差がありますが、タイム・チモールのチモール含有量は概ね30%~60%強となっています。

刺激が強く毒性のある成分が含まれているため一般での使用に適さない、と称されるレッドタイム(再蒸留せずコモンタイムから直接抽出したもの)とフェノール類含有率はほぼ同等と考えられます。また再蒸留もしくは再精留の有り無しではなく、フェノール類の量が多いタイム系精油をまとめて“レッドタイム”としている場合もあるそうです。どちらにせよ皮膚刺激性・腐食性が高いことが指摘されていますので使用には注意が必要です。

タイム精油の種類について

タイム系統の精油は一般にあまり流通していないものも含めると10種類と非常に多くの種類がありますが、系統としては大きく2つに分けることが出来ます。一つ目はコモンタイム(Thymus vulgaris)を原料とした精油で、抽出方法が異なるもの・同種ではあるものの生育環境により成分の含有率が異なる植物を原料とした“ケモタイプ”と呼ばれる精油です。もう一つは同属別種の植物を原料としたもので、レモンタイムタイムマストキナなどがこちらに該当します。

コモンタイム(Thymus vulgaris)が原料ではあるものの、含有成分が大きく異なる“ケモタイプ精油”としては

の5種類があります(※タイム・カルバクロールを入れて6種類とする説も有)。それぞれ呼び名として使われている成分含有が高いことが特徴で、精油成分の含有成分・含有比率が異なるため香りにも違いがあります。前半の3つは比較的作用が穏やかで使いやすい精油ですが、フェノール類を多く含むチモール・カルバクロールタイプは皮膚刺激性・肝毒性があるので取扱に注意が必要とされています。またコモンタイム(ホワイトタイム)やタイム・パラシメンもチモールとカルバクロールの含有率が高めになっていますので、特別な目的や理由がない限り使用は控えたほうが無難でしょう。

基本データ

通称
タイム・チモール(Thyme Thymol)
別名
立麝香草(タチジャコウソウ)
学名
Thymus vulgaris ct.Thymol
科名/種類
シソ科イブキジャコウソウ属/小低木
主産地
スペイン、ドイツ、南アフリカ
抽出部位
全草
抽出方法
水蒸気蒸留法
淡黄色~琥珀色
ノート
トップ~ミドルノート
香り度合い
強め
代表成分
チモール、パラシメン、γ-テルピネン、リナロール、カルバクロール
おすすめ
芳香浴、ごく低濃度でアロマバス・マッサージ

タイムを濃縮したような、鮮烈なハーバル調の香り

こんなお悩みにオススメ

【精神面】

  • 気持ちを強く保ちたい
  • 憂鬱感を和らげたい
  • やる気を出したい
  • ストレス耐性を高めたい

【肉体面】

  • 風邪・インフルエンザ対策
  • 感染性疾患の予防に
  • リウマチ・関節痛・神経痛
  • 筋肉痛の軽減・回復促進

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タイム・チモールに期待される効果・効能

心への作用

精神面のサポート効果を期待して用いられることの少ないタイム・チモールですが、神経を刺激することで精神強壮・高揚作用をもたらすとする説もあります。このことからストレス対策や抗うつなどの効果が期待されており、バジルと組み合わせるとより高い抗うつ効果を持つという見解もあるようです。

体への作用

タイム・チモールは刺激性や毒性の問題から使用には細心の注意が必要とされる精油であり、利用時は広範囲・長時間の使用を避ける、必ず10%以下に希釈して用いるなど様々な条件があります。ご家庭での利用などにはあまりお勧めできない精油ですが使い方によっては役立つ面もあり、特に感染症対策としては非常に高い効果が期待できるとも言われています。

これは代表成分であるフェノール類のチモールが高い殺菌・抗菌作用を持つと考えられているため。数ある精油の中でも最上級の抗菌性を持つも言われており、抗真菌・抗ウィルス作用も期待できることからタイム・チモールは“強力な抗感染剤”とも称されています。またチモールは抗酸化作用に優れているという報告もありますし、高い鎮痛作用を持つとされるパラシメンも含まれているのでリウマチ・関節痛・神経痛・筋肉痛などのケアにも有効とされています。

その他作用

皮膚利用について

チモールやパラシメンなどを含むことから筋肉・関節などの痛みを軽減させる働きが強いと考えられており、筋肉痛や関節痛などのケアに有効とされています。しかしフェノール類含有率の高いタイム・モチールは皮膚刺激性・腐食性が高いと考えられるため、皮膚利用への使用はお勧めできません。低濃度に希釈して用いる場合の皮膚利用は禁忌とされていませんが、安全性の高い精油を選ぶようにした方が確実です。

タイム・チモールの利用について

相性の良い香り

柑橘系・ハーブ系と相性が良いとされています。タイム・チモールは香りも作用も強烈な精油ですから、ブレンド時には少量ずつ加えるようにしてください。

【タイム・チモールのブレンド例】

タイム・チモール精油の注意点

  • 妊娠中・授乳中の方、お子様への使用は避けましょう。
  • 敏感肌の方の場合は芳香浴でも肌・粘膜に刺激を感じる可能性があります。
  • 皮膚利用はお勧めできません。使用する場合は低濃度に希釈し、パッチテストを行いましょう。

  • アロマテラピーは医療ではありません。効果や効能は心身の不調改善を保証するものではありませんのでご了承ください。
  • 当サイトに掲載している情報は各種検定とは一切関わりがありません。
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