ネロリ/オレンジブロッサム精油
アロマ・エッセンシャルオイルと期待される効果効能紹介

天然の精神安定剤とも言われる優しい香り

ネロリ(neroli)

ネロリ(オレンジ・ブロッサム)とは

高級香水や化粧品の香りとして知られるネロリ。別名を“オレンジ・ブロッサム/オレンジ・フラワー”と呼ばれる通り、ビターオレンジの花もしくは抽出された精油(香料)のことを指します。古くから西洋でオレンジの花は純潔を象徴するとされ、伝統的に花嫁のブーケや髪飾りに用いられていました。現在もオレンジの花言葉に純粋・花嫁の喜びなどがあるのはその影響なのだとか。中国でも古くから入浴時の芳香剤として利用されていたと伝えられていますから、文化にかかわらず人々を魅了する存在であったと言えるでしょう。

水蒸気蒸留法によるネロリ精油の抽出は12世紀ころから行われていたそうですが、ビターオレンジの花がネロリと呼ばれるようになったのは17世紀。イタリアのネロラ公国のアンナ・マリア妃(ネーロラの公妃)がビターオレンジの花の精油の香りを好み愛用したことがネロリの由来だと言われています。オレンジの花の香りでマスキングした「ネロリの手袋」が有名ですが、香水やアロマバスにも使用していたようです。またビクトリア朝時代にはコルセットによる締め付けで気分が悪くなってしまった女性の気付け薬代わりにも使われていたと伝えられています。良い香りを身につけることと合わせて、レディの嗜みといえる存在であったのかもしれません。

現在でも甘く優しいフローラル調に柑橘系の爽やかさ・苦みが調和した非常に優雅な香りは、好き嫌いが少ないということもあり甘さの強いフローラル系が苦手な方にも広く支持されています。うっとりするような優雅な香りだけではなく作用も高く評価されており、アトマテラピー関連の書籍でも必ずと言って良いほど取り上げられていますね。ちなみに同じ植物であるビターオレンジですが、果実を原料とした精油はオレンジ・ビター、葉や枝をからはプチグレン、花からはネロリと三種類の精油が採油されています。

ネロリの精油は開花したばかりの花しか抽出に適さないこと・花一つ一つを手で採取するためコストがかかるうえ1トンの花から摂れる精油は1kgと採油率が低いことから、ジャスミンやローズとともに非常に高価な精油としても知られています。高価で生産量も少ないことからスイートオレンジから取れるポルトガルネロリや、レモン・マンダリンなどの花から採油されたものも「ネロリ」と呼ぶことがあります。このためビターオレンジから採れたことを強調するため、ビターオレンジを意味するフランス語Bigaradeをつけ「ネロリ・ビガラード」と呼び分けることもあります。ビターオレンジが原料ではないネロリは香り・特性共に明らかに劣りるとされていますから、購入時は注意したほうが良いでしょう。

基本データ

通称
ネロリ(Neroli)
別名
オレンジブロッサム、オレンジフラワー
学名
Citrus aurantium
科名/種類
ミカン科ミカン属/常緑低木
主産地
フランス、イタリア、チュニジア、モロッコ、エジプト
抽出部位

特に樹齢20年以上の樹に咲く花から抽出した精油が上質とされます。
抽出方法
水蒸気蒸留法
アンフルラージュ(冷浸法)で抽出されるものは「オレンジ・フラワー・アブソリュート」と呼ぶのが一般的です。
淡いクリーム色~褐色
粘性
低~中くらい
ノート
ミドルノート
香り度合い
中~強め
代表成分
リナロール、リモネン、β-ピネン、酢酸リナリル、α-テルピネオール、ゲラニオール、ネロール、ネロリドール
おすすめ
芳香浴・アロマバス・マッサージ・スキンケア・ヘアケア

フローラル調の中に柑橘系の爽やかさを含む、優雅で軽やかな香りな香り

こんなお悩みにオススメ

【精神面】

  • ストレス・不安・疲労
  • 抑鬱・気分の落ち込み
  • 緊張・プレッシャー
  • イライラ・ヒステリー
  • 情緒不安定さが気になる
  • 寝付きが悪い・不眠気味
  • あくびが多い

【肉体面】

  • 動悸・息切れ・めまい
  • 神経痛・頭痛
  • 胃腸関係のトラブルに
  • 心因性の不調全般に
  • PMS・更年期の諸症状
  • 若々しい肌を保ちたい
  • シミ・くすみ対策に
  • 妊娠線のケアに

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ネロリ(オレンジ・ブロッサム)に期待される効果・効能

心への作用

ネロリの香りは「天然の精神安定剤」と言われるほど、感情・精神に関する様々な不調に優れた効果を発揮すると考えられています。ネロリ精油の主成分は優れた鎮静・抗不安作用を持つとされるリナロールで、次いで含有量が多いのも鎮静作用を持つ酢酸リナリル・リモネンなどとなっています。これらの成分が相乗することでネロリは強い精神安定作用を発揮すると考えられており、慢性的なストレスや不安の軽減に有効とされています。

仕事や人間関係のストレスはもちろんのこと、過去の失敗などを引きずってしまっている時にも役立つと考えられています。また陶酔感のある優美なネロリの香りはセロトニンの分泌を促すとも言われ、ネガティブな感情を解きほぐして幸福感や平和な感情へと導いてくれます。心地よいリラックス作用や神経強壮作用もありますので、ストレスや不安などに負けない強いメンタル状態を保つのにも助けになってくれるでしょう。プレッシャーや緊張で押しつぶされそうな時のサポートにも良いでしょう。

安眠のサポートにも

ネロリに含まれる酢酸リナリルという成分には交感神経系の興奮を鎮める作用があることから、不眠症対策としても役立つと考えられています。精神面のサポートに高い効果が期待できることと合わせて抑鬱による睡眠障害には特に効果的とされています。ネロリは真正ラベンダーやカモミール・ローマンと並んで「子どもに使える安全性の高い精油」とされていますから、お子さんの寝付きの悪い時をはじめ学校・勉強などのストレスで不安定にっている時のケアとしても活用できます。生あくびの抑制に良いという説もありますよ。

体への作用

ネロリに含まれているリナロールや酢酸リナリルなどは不安や心配を無くして精神状態を安定させる・交感神経系を鎮静させ自律神経のバランスを整える働きが期待されています。神経・精神面に起因する不調全般の軽減に役立つと考えられています。ネロリが吐き気・発汗・動悸・高血圧・息切れ・頭痛・目眩など様々な不調軽減に良いとされるのはこのためです。酢酸リナリルは神経の興奮を鎮めることから、神経痛の緩和にも有効とされています。

そのほか血行を促したり消化機能を整える働きがあるリモネンも含まれていますから、胃痛や腹痛・便秘・下痢・食欲不振など消化機能のサポートにも役立ってくれるでしょう。特にストレスなどによる神経性の消化器トラブルがある方や、過敏性腸症候群の方のケアに適していると言われています。

女性特有の不調・不安定さに

優れた鎮静作用や抗不安作用があることに加え、ネロリには女性ホルモン(エストロゲン作用)があるとされる“ネロリドール”という成分が含まれています。子宮刺激や通経などの働きはさほど期待できないと言われていますが、精神面の働きと合わせてホルモンバランスの乱れに起因する月経前症候群(PMS)や更年期障害の気分の落ち込みや不安・イライラ・涙もろさなど精神面の諸症状改善にも役立ってくれるでしょう。自律神経のバランスを整える働きや血液循環を促す働きもあると考えられていますから、むくみや冷え・ほてりなど肉体面の症状軽減にも効果が期待できます。

その他作用

肌への働きかけ

ネロリには皮膚細胞成長促進作用、また皮膚を柔らかくさせて弾力を与える働きも期待されていますので肌のたるみが気になる際のエイジングケア用としてよく用いられています。皮膚細胞の成長を促すことはターンオーバーの促進・正常化にも繋がりますので、肌のキメを整えたり、シミやニキビ跡などの改善促進用としても効果が期待できるでしょう。そのほか傷跡のケアや妊娠線の予防・解消マッサージ用としても取り入れられています。ストレスによる肌荒れ予防にも効果が期待できるでしょう。

ネロリ精油は比較的肌への刺激が少ないとされていますし、上記の働きのほか保湿作用もあるため、肌タイプを選ばず敏感肌や乾燥肌などにも適した成分と考えられています。柑橘系の植物から抽出されますが、ネロリには光毒性がないのでスキンケア・スキントリートメントへの利用に安心感が高いというのもメリットですね。ただしすべての人に刺激がないというわけではありませんので、肌が弱い方は低低濃度に希釈する・心配な方はフローラルウォーター(芳香蒸留水)を使うなどした方が無難でしょう。

催淫作用について

ネロリも催淫作用がある精油と言われていますが、イランイランやジャスミンなどのように男女生殖器の強壮作用成分はほとんどありません。ネロリの場合、催淫作用と言われるのは不安やストレスを鎮める作用が強いので、精神面から起こる性的障害の解消に効果的であることが大部分を占めているようです。香水用としても非常に需要が高い精油ですし、相手を選ばない香りでもありますが、モテる香り(異性が惹かれる香り)だとは思わない方が良いかもしれません。

ネロリ(オレンジ・ブロッサム)の利用について

相性の良い香り

ほとんどの香りと問題なく合わせることが出来ますが、特にフローラル系・柑橘系の香りと相性が良いとされています。香りが比較的強いので少量ずつ加えるようにすると失敗しにくいです。

【ネロリのブレンド例】

ネロリ精油の注意点

  • 車の運転時など集中力が必要な場面での使用は避けましょう。
  • アルコールとの併用は控えてください。

  • アロマテラピーは医療ではありません。効果や効能は心身の不調改善を保証するものではありませんのでご了承ください。
  • 当サイトに掲載している情報は各種検定とは一切関わりがありません。

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