ヤロウ精油
アロマ・エッセンシャルオイルと期待される効果効能紹介

抗炎症作用が期待される“青色系”精油

ヤロウ(Yarrow)

ヤロウとは

絵の具を溶いたような濃い青色が特徴のヤロウ精油。カモミール・ジャーマンと同じく独特な青色の元となる「アズレン誘導体(カマズレン)」を含み、抗炎症作用が期待できる精油としてスキンケア・肌トラブル緩和など外用目的での注目度が高まっています。ヤロウは精油(エッセンシャルオイル)としてだけではなく、傷を癒すための軟膏・皮膚疾患用のバス用品など商品化されたものも数多く存在するようです。

ヤロウはキク科の植物で、葉に細かな切れ込みが特徴的なことから「千枚の葉」を意味する“milfoil(ミルフォイル)”の別名を持ちます。原産地であるヨーロッパでは古くから広い地域に自生していたと考えられており、ギリシア神話ではトロイ戦争の時に英雄アキレスが傷ついた兵士たちの手当に使ったなどの伝承も残っています。
学名のAchilleaはこの英雄アキレスにちなんだ命名で、花言葉の中にも「戦い」「治療」などの言葉があるのもこの伝承の影響ではないかと考えられます。アキレスが利用したかは定かではありませんが、“兵士の傷薬”という別名も付けられており、古くから止血・傷口を固める効能がある薬草としては知られていたようです。イギリスのサクソン人は5世紀頃既にこヤロウを栽培し、家庭用軟膏(傷薬)の原料として利用していたそうです。

またハーブティーとしてもよく飲まれており、現在でもハーブ療法では強壮・発汗・解熱作用などが期待できるハーブとも言われています。独特の香りがあることから料理用ハーブとしても利用されていますし、ビールのフレーバーやタバコ代用品として利用されていた事もあります。地域によっては若葉を茹でて野菜感覚で食べることもあるそう。ちなみに日本には明治20年に園芸種として渡来しましたが、繁殖力が強く現在では本州と北海道の一部では野生化しているのだとか。

薬草として以外に、ヤロウはスコットランドでは占い・お守り・魔除けに、イギリスでは恋占いに、中国では予見のハーブとしてなど宗教・呪術的な面からも広く利用されていました。中世では悪魔を遠ざける魔力があるとして教会でも栽培されていたようです。ただし古い時代は病気や精神・神経疾患なども宗教的な捉え方をする傾向にありましたから、精神・肉体両方に有用な働きがあるハーブとして認められていたという見解もあるようです。

基本データ

通称
ヤロウ(Yarrow)
別名
西洋鋸草(セイヨウノコギリソウ)、ブルーヤロウ、ミルフォイル(milfoil)
学名
Achillea millefolium
科名/種類
キク科(ノコギリソウ属)/多年草
主産地
ハンガリー、カナダ、ドイツ、フランス、ブルガリア
抽出部位
花のついた先端部分
抽出方法
水蒸気蒸留法
濃いブルー
粘性
中くらい
ノート
ミドルノート
香り度合い
強い
代表成分
ゲルマクレンD、サビネン、β-ピネン、カズマレン、1,8-シネオール、α-ピネン
おすすめ
芳香浴・アロマバス・マッサージ・傷のケア・ヘアケア

カンファーの刺激と甘さが混じった、スパイシーでハーバルな香り

こんなお悩みにオススメ

【精神面】

  • イライラ・憂鬱
  • 感情コントロールが困難な時
  • 精神疲労・緊張
  • ストレスを感じる時に
  • 我慢や抑圧状態に
  • 気力の衰え・無気力
  • 寝つきが悪い時に

【肉体面】

  • ホルモンバランスの乱れに
  • 月経不順・生理痛
  • PMS・更年期障害の不調
  • 発熱と伴う風邪などに
  • 免疫強化・感染症予防
  • 切り傷や火傷のケア
  • 脂性肌・ニキビケア
  • 抜け毛防止・育毛

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ヤロウに期待される効果・効能

心への作用

ヤロウは鎮静作用と強壮・刺激作用を併せ持つ、精神のバランスを調整するのに優れた精油とされています。イライラや怒りなど感情的になりやすい人には落ち着きやリラックス感を、気力が衰えているときには元気・やる気の回復をサポートする働きが期待できそうです。そのほかに直感力を高める香りであるという説もありますから、仕事や勉強で根を詰めすぎてしまった時や、インスピレーションが欲しい時にも適しているかもしれません、

鎮静や刺激など様々な方面から気持ちを整えるサポートをしてくれる精油と考えられていますから、自分では気付かないうちに我慢やストレスを重ねたり、感情を抑圧してしまう方にも良いと言われています。気持ちを開放することで抑圧感や鬱屈感を軽減し、心を癒やしてくれるのだとか。自分では原因がよくわからない気持ちの強張りやだるさ・寝付きの悪さなどがある時にも試してみると良いでしょう。嫌な事を思い出したり、過去の傷が疼くような場面にもオススメです。

体への作用

ヤロウ精油は利尿作用があるとされており、むくみの緩和や静脈瘤の予防などに役立つと考えられています。胃液や胆汁酸の分泌を促すという説もあり、健胃・消化促進作用を持つ精油とも言われています。消化不良や下痢、便秘、お腹の張りなど胃腸トラブルのケアにも用いられます。そのほか鎮痛・抗炎症作用があるとして、リウマチや神経痛などの軽減にも効果が期待されています。

感染症の予防・ケアに

ヤロウは傷の手当に利用されてきた歴史があるように殺菌作用を持ちます。その他に発汗・利尿・解熱作用がなどもありますから、風邪・インフルエンザによる発熱時に有効です。また強壮作用・抗ウィルス作用などにより身体全体の免疫力を高め感染症を予防する作用もありますので、体が弱っていると感じるときや風邪気味の時にも適しているでしょう。

女性の体への働きかけ

ヤロウの香りにはホルモンバランスを調整する作用があるとされています。生理周期を整える働きや重い生理痛の緩和に役立つほか造血作用があり月経過多や不正出血時にも役立つとされています。鎮痙・鎮痛作用もありますのでより直接的な生理痛緩和にも効果が期待されています。また更年期障害やPMS(月経前症候群)による諸症状の軽減にも有効とされており、精神面への作用と合わせてイライラや落ち込みなど精神的不調の緩和にも役立ってくれるでしょう。

その他作用

皮膚・傷への働きかけ

古くから傷の手当に適したハーブと考えられてきたヤロウ。精油が濃い青色をしているのはカモミール・ジャーマンと同じ、抗アレルギー・抗ヒスタミン・抗炎症・鎮掻痒・皮膚組織再生促進作用などが報告されている「カマズレン」という成分を含んでいるためです。こうしたカマズレンの働きから、ヤロウ精油は虫刺されの痒み緩和をはじめ、切り傷・あかぎれ・火傷・湿疹などの治癒促進用など様々な用途で用いられています。

またヤロウ精油は収斂作用があることから、毛穴の開きや肌のたるみが気になる方、脂性肌の方やニキビが出来やすい方のケアにも適した精油とされています。手作りコスメ、もしくはアトピー性皮膚炎のかゆみ軽減クリームなどにヤロウ精油を用いる方もいらっしゃいますが、人によっては感作作用(アレルギー反応)を起こす可能性もあります。傷ついていたり敏感になっている肌には特に注意が必要ですので、しっかりパッチテストを行ってから使うようにしてください。

髪・頭皮への働きかけ

ヤロウには頭皮の強壮効果があり、髪の毛の成長促進、育毛効果、抜け毛の防止効果が期待出来ます。ヘアリンスや頭皮のマッサージオイルに混ぜて利用すると良いでしょう。頭皮・毛髪の脂っぽさが気になる方にも適しています。

ヤロウの利用について

相性の良い香り

ハーブ系・柑橘系・ウッディー系の香りとの相性が良いとされています。特に柑橘系の香りとのブレンドは失敗しにくいでしょう。

【ヤロウのブレンド例】

ヤロウ精油の注意点

  • 妊娠中・授乳中の方、小さいお子さん、てんかんの方は使用は避けましょう。
  • キク科・ブタクサアレルギーがある人は使用を避けてください。
  • 多量もしくは長時間の使用は頭痛を引き起こすことがあります。
  • 敏感肌の方は肌を刺激することがありますので注意して使用してください。

  • アロマテラピーは医療ではありません。効果や効能は心身の不調改善を保証するものではありませんのでご了承ください。
  • 当サイトに掲載している情報は各種検定とは一切関わりがありません。

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