バイオレット/スミレ・アブソリュート
アロマ・エッセンシャルオイルと期待される効果効能紹介

バイオレット/スミレ・アブソリュート<br />アロマ・エッセンシャルオイルと期待される効果効能紹介

ストレス・不眠解消や呼吸器系の不調に

バイオレット(ニオイスミレ)

バイオレット(ニオイスミレ)とは

ヨーロッパからアジアにかけての地域で古くから古くからハーブ(薬草)や食材、化粧品・入浴剤として利用されてきた歴史のあるバイオレット。日本ですみれ色が紫色を指すように、英語バイオレット(Violet)は表す言葉としても利用されます。イタリア語やフランス語でも同様で、属名の「Viola」もスミレやすみれ色(紫)を表しています。

日本で「スミレ(バイオレット)の香り」という表記は芳香商品などの表現としてメジャーではないですが、西洋ではローズラベンダーと並ぶ香料として親しまれきた歴史を持ちます。古くは古代ギリシアでは豊穣の象徴と考えられていたほか、花の香りの鎮静効果も知られており、興奮を落ち着けるときや就寝用にも活用していたようです。アテネの紋章に用いられていたという説もあります。
またフランス王妃マリーアントワネットやハプスブルク家王妃エリザベート、ナポレオン(と最初の妻ジョセフィーヌ)が愛した花としてもスミレは有名でそ。そのほかニオイスミレは永遠の愛や思いやりのシンボルとして装飾図案にも利用されていますし、食用花としても使われていますのでヨーロッパでは何かと馴染み深い存在なのでしょう。

ニオイスミレは室内に置く場合、生花一輪でも部屋中に香りが漂うと言われるほど強い香りを持っています。香料用としては花・葉の両方から採油が行われています。花だけを用いたものはバイオレットフラワー・葉だけを用いたものはバイオレッドリーフと呼び、それぞれ香りが異なります。花から香りを抽出したバイオレッドアブソリューは採油できる量が少なく、高価で貴重な精油の1つに数えられています。

基本データ

通称
バイオレット(Violet Abs.)
別名
匂菫(ニオイスミレ)、スイートバイオレット
学名
Viola odorata
科名/種類
スミレ科/多年草
主産地
フランス、イタリア、エジプト、中国
抽出部位
花・葉
抽出方法
溶剤抽出法(アブソリュート)
バイオレットフラワー:黄緑色
バイオレットリーフ :黒っぽい緑色
粘性
中~高め
ノート
ミドルノート
香り度合い
強い
代表成分
ベンジルアルコール、パルミチン酸、リナロール、ノナジエナール
おすすめ
芳香浴、手作り香水

フラワーは濃厚なスミレの香り、
リーフはグリーンさが強く微かに甘いスミレが香る

こんなお悩みにオススメ

【精神面】

  • ストレス・神経疲労
  • イライラ・興奮
  • 不安・緊張・落ち込み
  • 情緒不安定な時に
  • 不眠の改善に
  • 心に癒しが欲しい

【肉体面】

  • 頭痛・偏頭痛
  • 二日酔いに
  • 冷え・むくみ
  • リウマチ・痛風
  • 気管支炎・咳・痰
  • 性的なお悩みに
  • ニキビ・湿疹・痒み

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バイオレット(ニオイスミレ)に期待される効果・効能

心への作用

バイオレットの香りは鎮静作用が強く、怒り・イライラを鎮めるのに高い効果を発揮すると考えられています。感情のコントロールが難しいときに気持ちを落ち着け、自分を取り戻す手助けをしてくれる香りとも言われていますよ。

またストレスや不安・緊張などによる気持ちの落ち込みや神経性疲労などに対しても、バイオレットはリラックス状態に導くことで心を癒すと考えられています。精神的な不安定さや興奮などから起こる不眠に対しても有効と考えられており、不眠症の改善にも利用されます。

体への作用

穏やかな鎮静・鎮痛作用と精神面へのリラックス効果から頭痛・偏頭痛・めまいなどの改善が期待出来ます。二日酔いのときにも役立つと言われています。また利尿・発汗・循環器系刺激作用などもあるため冷え、むくみ、痛風、リウマチなどの緩和にも効果が期待できるでしょう。

そのほかに催淫作用があり、性衝動を回復させて性的障害の改善に役立つとも言われています。

呼吸器系の不調軽減にも

バイオレット(スミレ)は中世の民間医薬として呼吸器疾患に利用されてきた歴史を持ちます。咳や痰を落ち着けさせる働きがあると考えられ、抗炎症作用と合わせて気管支炎、咳、痰絡み、喉の不快感など口内・呼吸器系のトラブルに幅広く有効とされています。

その他作用

肌への働きかけ

抗炎症作用と跡を残さないように傷の治りを促す働きがあり、ニキビ・湿疹・痒みなどの改善に有効とされています。また収斂作用から開いた毛穴のケアに良いとする説もあります。…とは言われているものの、肌への直接使用は刺激があるためお勧めできません。芳香浴として利用しても効果が期待できると言われていますので、直接的に塗りこむのは避けたほうが確実でしょう。

バイオレット(ニオイスミレ)の利用について

相性の良い香り

柑橘系・フローラル系の香りとの相性がよく、甘めのハーブ系ともよく合います。高価なうえ香りが強いオイルですので、ブレンドする場合は少量ずつ利用しましょう。

【バイオレットのブレンド例】

バイオレット・アブソリュートの注意点

  • 妊娠中・授乳中の使用は控えましょう。
  • 皮膚刺激を受ける場合があるため、肌へ使用する場合は注意して利用してください。
  • アロマテラピーは医療ではありません。効果や効能は心身の不調改善を保証するものではありませんのでご了承ください。
  • 当サイトに掲載している情報は各種検定とは一切関わりがありません。