血行不良・冷え性とむくみの関係

血行不良から起こる冷えがむくみの原因?むくみが冷えの原因?

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よくセットで語られることの多い“冷え”と“むくみ”。冷えはむくみを・むくみは冷えを悪化させる要因としても知られています。どちらも血行不良とも関わりがあるため、むくみの改善には血行を良くして冷えを改善すると良いと聞いたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

しかし細かく見てみると血液の流れは動脈系と静脈系の2つに大きく分けられ、主に冷え性は動脈系の流れが悪いこと・むくみは静脈系(リンパを含む)の流れが悪いことから起こると考えられています。体を温めて血行を促すように心がけてもむくみが良くならない、という場合は動脈系のサポートに偏り静脈系の流れがあまり改善されていない可能性もあります。

血流とは

血行や血液循環と言われる“血流の流れ”は大きく、
1.心臓から動脈を通り、酸素や栄養を細胞に供給するもの
2.細胞から二酸化炭素や老廃物を受け取り、静脈を通って心臓に戻るもの
の大きく2つに分かれます。

動脈の血流

心臓は血液を送り出すポンプと称されるように、収縮運動を行うことで血液を送り出しています。しかし心臓は体の中心にあり直結している動脈の血液を送り出す力はありますが、心臓から遠い部分・細かく枝分かれした血管の支流(毛細血管)になるほどその力は働きにくくなります。

心臓から遠い部分の血液循環を支えるために筋肉が利用されています。筋肉が収縮することで同じくポンプとして働き、末梢部にもきちんと血液が行き届くようにフォローしています。筋肉量が少ない女性や、長時間同じ姿勢でいると血行が悪くなりやすい・冷え性になりやすいと言われるのはこの筋肉収縮活動が不十分になるためです。動脈の流れが悪い場合は、血液が十分に来ないことでその部位が冷たくなる・皮膚が“血の気のない”と言われる不健康な白色になるのが特徴です。

静脈血・リンパ

血液循環が悪いことを“血行障害”と言いますが、厳密には静脈の廻りが悪い状態は「還流障害」と呼びます。動脈血の循環が悪い場合は皮膚が白っぽくなりますが、静脈の巡りが悪い場合は送られてきた血液がそのまま溜まる(鬱血)することで皮膚が赤もしくは赤黒く見えるのが特徴です。また静脈の流れが滞って血液が溜まると静脈内の圧力が上昇し、血管内から血管外へ血漿成分が滲み出て細胞間に溜まります。

通常であれば血漿成分は毛細血管から回収されて静脈を通って心臓に戻る・もしくは毛細リンパ管に回収されリンパ管を通って静脈と合流しますが、静脈流自体が滞っているとこの流れがスムーズに行かず蓄積されていきます。静脈には逆流を抑える弁機能がありますが、この静脈内圧の上昇が慢性化すると負荷が掛かり過ぎて静脈弁の機能が低下してしまいます。弁が弱ったことで静脈血が逆流し静脈還流障害(慢性静脈不全)を起こし、悪化すると下肢静脈瘤などになります。

冷えとむくみについて

血行不良から起こる冷えについて

血行不良体が冷える・冷え性を起こすと言われるのは主に動脈の流れの悪さ(血行障害)に起因することが多いと考えられます。血液を送り出す力が弱い原因は様々に考えられますが、心臓をはじめとする内臓系疾患がない場合であれば心臓とともに血液を送るポンプの役割を担う筋肉量が少ないこと・体を動かさなかったり締め付けの強い服を着ることで筋肉収集が小さいこと・血液の粘度が高く(ドロドロ血液)流れにくいことなどが代表的です。

血行不良から起こるむくみについて

むくみは血管から血漿(水分)が滲み出し、それが細胞間に溜まることで起こります。そのため水分の回収・循環を担う、リンパを含む静脈系の流れの悪さ(還流障害)に起因すると言えるでしょう。闇雲に血行を良くしようとして動脈から送る血液量を増やそうとすると、ますます帰り道である静脈を圧迫しむくみを悪化させてしまう可能性もあります。

⇒むくみについてはこちら

冷えとむくみの関係

血行不良は冷え性の原因ともむくみの原因ともなりますが、同じ“血液循環の悪さ”であっても動脈系であれば冷え・静脈系であればむくみに関係する可能性が高いといえます。しかし「冷え性はむくみを起こしやすい」もしくは「むくんでいると冷え性になりやすい」とも言われていますよね。

冷え性からむくみが起こる(悪化する)の原因としては体が冷えていることでエネルギー代謝が悪くなる・筋肉が強張って活動しにくくなることなどから、静脈やリンパの流れが悪くなることが挙げられます。またこの状態が続くと老廃物や皮下脂肪が蓄積されてセルライトとなり、セルライトがあることで血液やリンパの流れが阻害される⇒冷え・むくみが悪化する危険性もあります。

むくみが冷え性を悪化させると言われるのはこのセルライト形成による血行阻害の他、水分量が多いと温めるのに余分な熱が必要になるという点も挙げられるでしょう。鍋に少しの水と、目一杯の水が温まるまでにかかる時間差を想像していただくとわかりやすいかもしれません。むくみ=余分な水分が溜まっていると筋肉が発生させる・血液が運んでくる熱では十分に体を暖められず機能低下を引き起こす⇒循環が悪くなる⇒老廃物や脂肪が溜まる⇒巡りが悪くなる・温まりにくくなるという悪循環を繰り返してしまうことになります。

血行不良による冷え・むくみのケア

冷え・むくみを改善したい場合、どちらか一方ではなく両方を意識して行う必要があります。というのも体を温めようと血行促進だけに重視すると静脈の流れが追いつかずむくんでしまう、むくみが気になるからと利尿薬などを摂り過ぎると尿による熱排出量が高くなり体が冷えるなどの可能性があるためです。

動脈や静脈の流れを正常に保つためには適度な筋肉量・筋肉活動(運動)が必要となります。ハードなトレーニングをする必要はありませんが、ストレッチやウォーキングなどの有酸素運動をして血液を循環させるのに必要な筋肉をつけたり、筋肉を意識的に動かすことで血液循環を促すようにしてみてください。また姿勢の悪さ・骨格の歪みなど血液・リンパ液の循環を滞らせる原因に心当たりがあればその根本原因を改善できるような生活習慣を意識するようにしましょう。

温めのお湯で入浴すると副交感神経が活発化されて筋肉が弛緩し、血液やリンパ液が流れやすくなります。湯温と血行促進の相乗効果で体を温めるのにも適していますし、静脈やリンパの流れも良くなるのでむくみケアにも役立ちます。入浴中や入浴後に末端から中心部に向かって擦るようにマッサージすると、むくみ改善により効果が期待できます。

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