ベンゾイン精油(アブソリュート)
アロマ・エッセンシャルオイルと期待される効果効能紹介

孤独感や喪失感に苛まれた時に

benzoin

  1. ベンゾインとは
    1. 基本データ
    2. こんなお悩みに
  2. ベンゾインの効果と効能
    1. 心への作用
    2. 体への作用
    3. その他作用
  3. ベンゾインの利用
    1. 相性の良い香り
    2. 使用上の注意

ベンゾイン(安息香)とは

ベンゾインは東南アジア地域に生育しているツツジ科アンソクコウノキを原料としています。精油と呼ばれているものは樹皮を傷つけると滲み出てくる樹液を固形化した樹脂(レジン)を溶剤抽出したもので、厳密には精油(エッセンシャルオイル)ではなくアブソリュートに当たります。ちなみに安息香の樹脂の固まりは「フライヤーズ・バルサム」と呼ばれる吸引用の医薬品として、喉の不快感緩和にも利用されるそうです。

原産地はタイやベトナムなどのインドシナ半島・インドネシア(スマトラ島)と2つに分かれており、前者をベンゾイン・スマトラ(Styrax benzoin)、後者をベンゾイン・シャム(Styrax tonkinensis)と呼びます。流通量はスマトラタイプのものが圧倒的に多いものの、香料としての品質はスマトラタイプ(スマトラ安息香)の方が優れているとされています。スマトラ安息香の最高級品はほのかにアーモンドのような香りがすることから区分するために「ベンゾイン・アーモンド」と呼ばれていますが、一般にはほとんど流通していないようです。

ベンゾインは香料としても古い歴史を持つものの一つで、原産地であるアジアからエジプトまで広い範囲の古代文明において香料・医薬品などとして利用されていたと考えられています。古代エジプト文明でも既に香料として利用されていたようです。また古い時代には悪霊を追い払う力を持つと信じられ、宗教儀礼用の薫香としてフランキンセンス(乳香)ミルラ(没薬)と並んで重宝された存在としても知られています。
ベンゾインという呼び名は「ジャワ島渡来の香り」もしくは「ジャワの乳香」という言葉に由来していると考えられています。別名「安息香」の由来は諸説ありますがパルティア(漢名で安息)で利用されていた香りと似ていたため、呼吸を楽にしてくれるためなどの説が有力です。

バルサム系の香りの中ではクセが少なく、バニラやお菓子を連想させる甘い香りを持つこと、保留性も高いたことから現在は香水原料として利用されています。女性向けのフローラル調もしくはオリエンタル調の香水に利用されることが多く、イブ・サン=ローランやサルヴァトーレ・フェラガモなどの高級ブランド香水でも見かける存在です。そのほかお酒の香料など食品分野でも利用されていますし、化粧品にも天然保湿成分としてハンドクリームやナイトパックなどに利用されています。

基本データ

通称
ベンゾイン(Benzoin)
別名
安息香(アンソクコウ)、スマトラ安息香
学名
Styrax benzoin
Styrax tonkinensis
原料植物
ベンゾイン(アンソクコウノキ)
樹木に傷をつけて樹液を浸出させ、固形化した樹脂から精油を得ます。この木は外傷を受けて初めて樹液を分泌します。
科名/種類
エゴノキ科/高木
主産地
スマトラ、ジャワ、マレーシア
抽出部位
樹脂
抽出方法
揮発性有機溶剤抽出法(アブソリュート)
オレンジ~赤茶色
粘性
非常に高い
ノート
ベースノート
香り度合い
中~強
代表成分
安息香酸、桂皮酸、安息香酸ベンジル、桂皮酸コニフェリル、バニリンなど
おすすめ
芳香浴、入浴、スキンケア、ヘアケア、トリートメント

バニラのような甘さと微かなレジンっぽさを持つ、濃厚な香り

こんなお悩みにオススメ

【精神面】

  • 緊張・不安・ストレス
  • 悲しみ・ショック
  • 気持ちの落ち込み・抑鬱
  • 孤独感・疎外感
  • 精神疲労・神経過敏
  • 心が荒んでいる
  • リラックスしたい
  • 心を落ち着けたい

【肉体面】

  • 風邪・咳・痰
  • 咽頭炎・気管支炎
  • 声枯れ・喉の痛み
  • 冷え性・悪寒・循環不全
  • 関節炎・神経痛・リウマチ
  • 膀胱炎・尿道炎
  • ひび・あかぎれ・傷
  • しもやけ・凍傷
  • 乾燥肌・かゆみ
  • ニキビ・湿疹
  • エイジングケア

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ベンゾイン(安息香)に期待される・効能

心への作用

ベンゾインの香りは気持ちをほっと落ち着かせる働きに優れています。高い鎮静効果が期待できますので、緊張やストレス・不安などで張り詰めた心を和らげてリラックスさせてくれるでしょう。温かみにあふれた甘い香りは自分と周囲の間に隔たりや溝があるように感じている場合の孤独感や悲しみなどに特に有効とされており、多幸感を取り戻すサポートをしてくれます。

精神面に対しての温熱作用や強壮作用があるとされていますから、精神的な疲労で消耗しきっていると感じている場合には心を楽にし、ピリピリと張り詰めた神経や、精神的プレッシャーから生じる冷淡さや無感情さを緩和してくれるでしょう。精神的な疲労回復をはじめ、心を深く鎮めてくれるおとから瞑想用の香りとしても適しています。ストレスから開放されたい週末などにもオススメです。

体への作用

安息香という名前通り、ベンゾインは喉の不調に優れた効果を持つ精油とされています。抗菌・消毒作用や抗感染症作用などがあるとされるため、風邪予防やケアにもよく利用されています。加えて強心作用や血行促進作用から風邪やインフルエンザなどで悪寒がする場合や冷え性の改善、冷えによって悪化している関節炎・神経痛・リウマチなどの緩和などにも広く利用されています。

そのほか抗菌作用に加え尿量を増やす働きがあるとする説もあり、膀胱炎や尿道炎など泌尿器系の感染症のケアにも用いられています。また膵臓を強壮し血糖値を抑制するはたらきがあるとされており、糖尿病予防や血糖値降下などに対しても効果が期待されています。

●呼吸器系の不調に

ベンゾインは抗菌・抗感染症作用だけではなく、呼吸器系全体の強壮作用があるとされていますので喉が弱い方、喉の腫れや痛み・声がかすれているときなどにも有効とされています。また抗炎症作用も期待できるため気管支炎や喘息などのケアにも利用できます。これらのことから日常的な喉の不快感から慢性的な症状まで幅広い“喉の不調”緩和にベンゾインは有効と考えられています。

その他に去痰作用がありますので痰が絡む時のケアなどにも役立ちます。スチームなどで蒸気を吸引することで呼吸器の粘膜を刺激し痰の排出を促すとも言われていますので、不快感が強い場合には試してみてください。

その他作用

【肌への効果】

保湿作用や癒傷・瘢痕形成作用に優れ、ひび割れ・あかぎれ・しもやけ(凍瘡)や凍傷・切り傷などのケアに有効とされます。ベンゾインは保湿効果や皮膚軟化作用もあり、昔はバレリーナがフットケア(ひび割れのケア)に利用していたとも言われていますから、冬に多い指先のパックリ割れやかかとのひび割れ予防やケアにも効果が期待できますね。

そのほか抗炎症作用からニキビや皮膚炎症・痒みの緩和などにも良いと言われています。皮膚軟化作用や収れん作用も期待できますので、デイリーケア・ニキビ予防、お肌のエイジングケアなどにも適しています。傷の治りを促してくれますのでニキビ跡や傷跡の回復を早める・目立ちにくくするなどの効果も期待できます。

ベンゾイン(安息香)の利用について

相性の良い香り

ベンゾインの香りを主役にしたブレンドも勿論ですが、粘度が高く香りを持続させてくれるので他の香りの保留剤としても利用できます。どの香り系統の精油とも合わせやすいので、濃厚な香りが好きな方はオリエンタル系やバルサム系と、濃さが気になる方は柑橘系や軽めのウッディー系とブレンドすると良いでしょう。

【ベンゾインのブレンド例】

ベンゾイン(安息香)の注意点

【取り扱いについて】

ベンゾインの精油は粘度が非常に高く、蓋が固まる・希釈ようにも混ざらないなど扱いが難しい精油です。保存する際は冷蔵庫ではなく室温(なるべく暖かいところ)で保存してください。固まってしまったものは湯煎で戻すことを勧めているショップもありますが、気になる方はあらかじめ薄めに希釈されたものを購入したほうが使いやすいでしょう。

  • 妊娠初期は使用を避けてください。
  • 車の運転など集中力が必要なシーンでの使用は控えましょう。
  • 香りが強いので少量ずつ用いるようにしてください。また衣服に着くと香りが取れにくいため注意しましょう。

  • アロマテラピーは医療ではありません。効果や効能は心身の不調改善を保証するものではありませんのでご了承ください。
  • 当サイトに掲載している情報は各種検定とは一切関わりがありません。

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