アンブレットシード/ムスクシード精油
アロマ・エッセンシャルオイルと期待される効果効能紹介

エストロゲン分泌促進が期待される、芳醇な香りを持つ植物性ムスク

アンブレットシード(Abelmoschus moschatus)

  1. アンブレットシードとは
    1. 基本データ
    2. こんなお悩みに
  2. アンブレットシードの効果と効能
    1. 心への作用
    2. 体への作用
    3. その他作用
  3. アンブレットシードの利用
    1. 相性の良い香り
    2. 使用上の注意

アンブレットシードとは

アンブレットは熱帯アジアが原産の植物で、日本でも南西諸島に自生しています。ムスクシードやジャコウアオイという別名のある通り種子が“麝香(ムスク)”に似た香りを放ちます。属名のAbelmoschusも香りの父という言葉が由来とされてますし、属名moschatusはそのまま「ムスクの香りがする」という意味なのだとか。ジャコウアオイやムスクマロウという別名の通りハーブティーとして利用されるマーシューマロウと比較的近い種類になります。同じくアオイ科の植物にはハイビスカスもあり花の形状などは似ていますが、アンブレットは花の中心が紫色をしています。

原産地であるアジアにおいて、アンブレットシードはスパイスとしても長く利用されてきました。アラブではコーヒの香り付けなどにも利用されていますし、若芽は野菜感覚で食用とする地域もあるようです。また中医学やアーユルヴェーダでは生薬としても利用されているようです。現在はアフリカなど他の熱帯諸国でも広く栽培されており、エジプトでは口臭予防などにも活用されています。また麝香の代用品感覚で利用されることが多いため、アンブレットシードオイルは香水や化粧品などでも重宝されている存在です。そのほか地域によってはスパイスとしても利用されているものですし、お酒を始めとした飲料類やお菓子などのフレーバーとしても使われているそう。精油の場合は芳香用というよりも手作り香水を作るために購入される殻が多いようです。

本来麝香(ムスク)と言うのは雄のジャコウジの腹部にある“香嚢”を切り取ったものを原料としていましが、麝香採取のためにジャコウジカが大量に殺され絶滅の危機に瀕しています。1979年からはワシントン条約によって商業目的の国際取引は原則禁止されたこともあり、麝香様の香りを持つものもしくは合成ムスクが使用されています。ちなみに麝香様の香りを持つものは動物が多く、幻のコーヒー“コピ・ルアク”で知られるジャコウネコなども麝香様香料採取の犠牲になっています。そのため現在はアンブレットシードが天然由来、かつ動物保護にも役立つ植物性のムスク香料として利用されています。

ムスク系ですから原液で香りを嗅いでしまうとかなり獣臭く鼻につきますが、希釈するとベビーパウダーのような懐かしい印象を持つ方も多いようです。ただしアニマルノートが苦手な方は好きになれない香りと称することもあるので、好き嫌いはやや分かれるところかもしれません。エッセンシャルオイル・アブソリュート共に非常に高価な部類でもありますから、香りのメインに使うよりは微かに存在が分かる程度に利用すると無難でしょう。

基本データ

通称
アンブレットシード(Ambrette seed)
別名
ムスクシード(Musk seed)、ムスクマロウ(Musk Mallow)、トロロアオイモドキ、ジャコウアオイ、ニオイトロロアオイ、リュウキュウトロロアオイ
学名
Abelmoschus moschatus
科名/種類
アオイ科トロロアオイ属/常緑低木
主産地
西インド諸島、中国、インドネシア、マダガスカル、アフリカなど
抽出部位
種子
抽出方法
水蒸気蒸留法(溶剤抽出されたものも有)
黄色~琥珀色
ノート
ミドル~ベースノート
香り度合い
強め
代表成分
酢酸ファネシル、アンブレッドライド、ファネソール、酢酸ドデジル
おすすめ
芳香浴

甘さと粉っぽさを持つ、重く陶酔感のある麝香(ムスク)の香り

こんなお悩みにオススメ

【精神面】

  • ストレス・神経疲労
  • 緊張・不安・神経過敏
  • 気持ちの落ち込み
  • 気持ちを落ち着けたい
  • 前向きになりたい
  • セクシーさの表現に

【肉体面】

  • ストレス性の不調に
  • 疲労・筋肉痛の改善
  • 痙攣性の腹痛・下痢
  • 更年期障害の軽減に
  • PMSの軽減に
  • 乾燥肌や老化予防(芳香浴)

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アンブレットシードに期待される効果・効能

心への作用

アンブレットシードの香りは鎮静効果を持つとされ、神経系の興奮を落ち着けることで神経過敏や過緊張・ストレス・不安などの緩和に役立つと考えられています。また刺激を与えることで気分を盛り上げる働きもあるため、気持ちが落ち込みがちで抑鬱っぽいと感じる時にも利用することが出来ます。

アンブレットシードは刺激だけではなく性欲を強く刺激する催淫作用がある香りともされています。古くから麝香(ムスク)は女性の魅力を引き立たせる媚薬として利用されてきた存在ですから、ムスク系の陶酔感ある香りを持つアンブレットシードもセクシーさを印象付ける香りとも言えそうです。

体への作用

ストレス軽減に役立つほか血液循環を良くする・強壮作用もあると考えられ、ストレス性の不調全般や体全体の疲労回復などに有効とされています。また鎮痙・鎮痛作用もあるため筋肉痛の軽減、痙攣性の腹痛・下痢の緩和などにも効果が期待できるでしょう。

【女性ホルモン(エストロゲン)分泌促進】

日本メナード化粧品株式会社によってアンブレット・シードオイルの香りを嗅ぐ前後の唾液中のエストロゲン濃度を測定した際、アンブレットシードの香りを嗅いだ後はエストロゲン分泌が上昇(120~150%)していることが報告されました。同検証ではラベンダーやローズなどに変化が見られなかったことも報告されていたこともあり、アンブレッドシードのエストロゲン分泌促進作用が一部で注目されています。

エストロゲンは更年期障害改善や骨粗鬆症予防、PMS(月経前症候群)の軽減などホルモンバランスの変動に伴う不調の改善効果が期待されています。また美肌のホルモンと言われているようにコラーゲンやセラミドを増やすことで肌のハリや潤いを保持する。女性らしい体のライン保持やバストアップなどにも役立つと考えられています。このためアンブレットシードは女性の美と健康サポートも役立つのではないかと期待されています。

その他作用

肌への使用について

抗炎症作用や血行促進作用があると言われていおり、エジプトではアンブレットを牛乳と混ぜて痒み止めに利用することもあるそうです。アンブレットを配合した化粧品も販売されていますが、手作りコスメなどへの精油の利用はデータが少ないためおすすめできません。アンブレットシードの精油は高価でレアな部類に入りますから、スキンケア・マッサージ用としては別の精油を利用する・香り付けとして使う程度が良いと思います。

アンブレットシードの利用について

相性の良い香り

オリエンタル系、フローラル系の香りと相性が良いとされています。香りの重さが気になる方は柑橘系の精油を加えることで軽さを出すことが出来ますし、保留剤として香りを長持ちさせる働きもあります。

【アンブレットシードのブレンド例】

アンブレットシードの注意点

  • 特に禁忌事項はないとしている文献もありますが、エストロゲン分泌を高める働きが報告されていますので、妊娠中の方・エストロゲン依存性疾患がある方やホルモン療法を受けている方は使用を控えた方が無難です。

  • アロマテラピーは医療ではありません。効果や効能は心身の不調改善を保証するものではありませんのでご了承ください。
  • 当サイトに掲載している情報は各種検定とは一切関わりがありません。

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